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収入の1割めど 夫婦「小遣い制」でお金ためるコツ 使い道のルールは共通に

2013/1/16 日本経済新聞 プラスワン

 お金をためるなら、夫婦に「小遣い制」導入を――。こう助言する家計の専門家は少なくない。自由裁量で使える小遣いの額を決めておけば、家計の使途不明金を減らせる。ただ「小遣い」で何をどこまでまかなうのか、ルールを決めないと、小遣い制がすぐに行き詰まりかねない。

 「うちは一体、いくら収入があって、いくら貯蓄できているのか?」。東京都に住む会社員、Aさん(41)は、結婚以来ずっと悩み続けている。共働きで夫婦とも会社員。夫婦それぞれが生活に必要なお金を出し、家族の経費は夫婦が割り勘で出す“別会計”だ。

 稼いだお金を全額、自由にやりくりできるのはいいが、夫婦合算の家計がいくらになるのか把握できない。「これで老後資金がたまるだろうか」と、不安だ。

 ファイナンシャルプランナー(FP)の平野泰嗣さんは「お金をためるのに最も適した家計管理方法は、夫婦の財布を一つにして、小遣い制を導入することだ」とみる。専業主婦でも共働きでも、小遣い制のほうが貯蓄しやすいという。

 夫婦合計の毎月の収入から最初に貯蓄と小遣いを取り分ける。小遣いは、すなわち自由に使えるお金。小遣い制によって自由裁量で使える金額に枠をはめれば、家計全体の使途不明金が減り予算管理しやすくなる。「夫婦別会計など小遣いの額を決めない家庭は、丼勘定になりがち」(平野さん)

◇            ◇

 額はどれくらいが適正か。FPの畠中雅子さんは「長年、家計相談に応じてきた経験から、夫婦合計の小遣いは家計収入の合計額の1割が妥当」と判断する。

 どんなライフスタイルの家計でも、小遣いが多くなるとほかの生活費にしわ寄せがいくという。

 現状はどうか。新生銀行の「サラリーマンのお小遣い調査30年白書」によると、2012年の男性の小遣いは平均月3万9756円。月給が伸び悩むなか小遣いの減少傾向が続き、1981年並みの低さだ。

 男性の月給は直近で平均36万円ほど(厚生労働省調べ)で、小遣い額は月収の1割を超えている。この要因について、畠中さんは「本来の小遣いではない使い道が含まれているからだ」と見る。

 大人の小遣いでは、しばしば使い道が“論争”のタネになる。「月8万円近く小遣いがあった90年ごろならやりくりに困らなかったが、金額が減って『小遣いで何をまかなうか』が問題になってきた」(畠中さん)

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