睡眠不足も大敵 歯周病を予防するには4つのポイントで症状チェック

特に歯と歯茎の間はたまった歯垢を除去するため、歯ブラシを45度の角度にあてるとよい。一方向だけでなく上下左右に小さな円を描くように磨くとさらに効果的だ。

毛先の開いた歯ブラシは早めに交換する。歯垢染色液を使えば、磨き残しがわかる。歯の表側だけでなく裏側もしっかり確認して磨こう。

ただ「長く強く磨くだけでは歯垢を完全に除去できず、歯や歯肉を傷つける恐れがあるので注意が必要」(大仏氏)。また食後は唾液の分泌が盛んで歯を守ってくれるので、食事から1時間後ぐらいに磨くのが効果的といわれる。

1日1回は、歯間ブラシやデンタルフロスを使って食べ物のカスなどを丁寧に除去するのがよい。電動歯ブラシや音波電動歯ブラシを使うときも、歯に強く当てすぎないのがコツだ。音波電動歯ブラシは通常の歯磨きでは届かない歯と歯、歯と歯茎の間の歯垢を高速な振動で除去するという。

よくかんで食べる

しかしそれでも歯垢の除去は不十分だ。「歯と歯茎の間などにできる歯周ポケットに入った歯垢や歯石は歯科医で除去してもらうのがよい」(小野氏)。歯石は歯垢が唾液中のカルシウムなどと結合して固くなったもの。歯ブラシではとれず、歯石の周りに歯垢がこびりついて細菌の温床になる。歯科医と一緒にプラークコントロール(歯垢の除去・管理)を徹底しよう。

さらに歯周病や虫歯の対策など歯の健康を保つには、全身の健康を維持して病気に対する抵抗力を高めることも欠かせない。高カロリー、高脂肪、高塩分を避け、ビタミン、カルシウムなどをバランスよくとる。よくかんで食べると唾液が多く分泌され、細菌を洗い流す。睡眠が不足すると体の免疫力が低下して歯周病菌に感染しやすくなるので十分にとる。喫煙して歯にヤニが付着すると細菌の温床になりやすいので注意が必要だ。

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歯科医選びも大切

歯科医選びも大事な歯周病対策だ。一つの目安となるのが日本歯周病学会の「認定医」制度。学会が認めた研修施設に3年以上所属して臨床経験を積み、資格更新には研修会への一定回数以上の出席が求められる。JIADSの小野善弘代表は「歯科医の技術水準は様々。信頼できる医師は技術を磨くために日々の努力を欠かさない」と語る。医師を選ぶときは技術面に加え、気軽に相談できるか、患者の評判はどうかなど、総合的に判断する必要がある。

歯周病が進行して歯を失っても、義歯や骨に直接つなげるインプラントで補うことはできる。ただ生きた歯は感覚器官につながっていて「かみごたえ」や「食感」を感じることができ、これがおいしさの一要素になっているという。おいしく食べるためにも、歯周病対策をして生きた歯を残すことが重要だ。

(鈴木康浩)

[日経プラスワン2013年1月5日付]

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