正月に便利なアプリ 渋滞情報・百人一首・神社地図…
今年も残すところあとわずか。最大9連休も可能な日並びの良さを生かし、お正月の楽しみ方を思案している人も多いだろう。そんなときにもスマートフォン(スマホ)が頼りになりそうだ。帰省するにも、初詣に出かけるにも、はたまたテレビ三昧の寝正月にも役立ちそうなアプリがそろっている。
車での里帰りに渋滞はつきものだが、詳細な交通情報があれば回避策がみえてくるかもしれない。交通情報サービス(東京・港)が提供する「ATIS交通情報」(月額210円/367円)は日本道路交通情報センター(JARTIC)の情報を基に、全国の高速道路や一般道の渋滞状況を網羅。米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」搭載機向けに提供している。文字や地図上の色分けで表示し、インターチェンジ間の所要時間なども確認できる。
JARTICは高速道路での渋滞を「時速40キロメートル以下」と定義しているため、完全に止まっているか、ノロノロでも動いているのかは分からない。このためATIS交通情報は全国70カ所のライブ映像を配信し「ドライバーが迂回するか最終判断できるようにしている」(親会社の日本エンタープライズ)。
電車内から混雑速報
電車の混雑もなるべく勘弁願いたい。そんなときに役立つのはナビタイムジャパン(東京・港)が提供する「こみれぽ」だ。乗車中のユーザーの投稿に基づき、全国の路線や駅の混雑状況や運行情報を6段階評価でリアルタイムに配信する。
米アップルの「iPhone(アイフォーン)」、アンドロイド端末、米マイクロソフトのOS「ウィンドウズフォン」搭載機合計のダウンロード数は100万件超。平均投稿件数は1日400件程度だが「年末年始には新幹線関連の投稿が急増する傾向にある」(ナビタイムジャパン)といい、随時更新される生の声は帰省の際の貴重な情報源になりそうだ。
伝統の正月遊びを楽しむのもいいだろう。浜島書店(名古屋市)の「小倉百人一首」(600円)は、アイフォーンで絵札鑑賞から学習、札取りもできる本格派アプリだ。プロの読み手による朗読音声が流れ、1人での札取りやコンピューター対戦が可能。ランダムに上の句から読んでくれる機能もあり、札を用意すればプロの読み上げでかるた大会を開くこともできる。
その名もずばり「お正月アプリ」は福笑いやおみくじなど3つのゲームが入ったアプリ。アートテクニカル(名古屋市)がアンドロイド端末向けに提供している。福笑いでは目隠しの必要はなく、画面の上部が暗転する。下部に用意された顔のパーツを並べて、ゲーム開始前に覚えた顔を復元していく。
神社・寺探しも楽々
初詣は趣向を変えて、いつもと違う神社や寺院に行ってみたい。そんな時はアットステージ(東京・中央)の「神社・仏閣まっぷ」(無料)が便利だ。全国の5万8000以上の神社・寺院を網羅し、地名や駅名を入力して検索すると付近の神社などが地図上に表示されるほか、位置情報を送信すれば現在地に近いスポットを探すこともできる。ネット上の百科事典「ウィキペディア」へのリンクも用意されており、神社の由緒も簡単に調べられる。
ネット調査のマクロミルによると、年末年始を過ごす場所として「自宅」と答えた人は約75%。ゆっくり家で"寝正月"という人も多そうだ。そんな人には新たなテレビ視聴の形を試してみてはどうだろう。
日本テレビ放送網が提供する「wiz tv」はミニブログの「ツイッター」のデータをリアルタイムに解析し、どの番組がネット上で話題になっているかグラフにして表示する。NHKと民放キー局の放送が分析対象で、アイフォーンとアンドロイド端末双方に対応している。アプリを通じてツイッターの投稿も見ることができ、他人の感想を確認しながら普段とは違うテレビ番組の楽しみ方ができそうだ。
(産業部 秦野貫)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。