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コメの品種・とぎ方にも秘訣 ふっくらおにぎり作るには

2012/12/21 日本経済新聞 プラスワン

毎日の弁当から行楽のお供まで、手軽な携帯食として重宝するおにぎり。専門店のおにぎりはふっくらしていて、舌触りも滑らかだ。手先が不器用な記者(35)でも、家庭でプロが握ったようなふっくらおにぎりを作る方法はないか。さまざまな握り方を試してみた。

一口におにぎりといっても三角、俵など形も色々だ。目標としたのは中に具を入れるスタンダードな三角おにぎり。コメの品種はコシヒカリを用いた。

まずはいつも通りに握る。水を付けた左手にご飯をたっぷりとり、真ん中のくぼみにシャケをのせて「ギュッギュッ」としっかり握る。うまく三角にならない。何回も握って整えようとしたがまとまらず、具材も飛び出てしまった。

弁当に入れることを想定し、5時間置いて口に入れると、ご飯粒がつぶれグチャとした食感。ふっくらとはほど遠い仕上がりだ。

何回か作り直すうちに、形は何とか三角になったが、どうしてもご飯粒がつぶれて中に空気が入らず、ふっくらしない。悩んだ記者は、米穀店のスズノブ(東京都目黒区)社長の西島豊造さんに助言を求めた。

■力を入れずとぎ ほぐす際は「切る」

「握る前にふっくら炊く工夫をした方がいい」と西島さん。例えばコメのとぎ方。力を入れて何回もとぐと米粒がつぶれてしまう。泡立て器をかき回すように手で20回程度回す。水を替え、これを数回繰り返す。ほぐす際はしゃもじでご飯の山を切るようにしてたっぷり空気を含ませる。

さらに西島さんから「コシヒカリは必ずしもおにぎり向きの品種とはいえない」といわれ驚く。コシヒカリは柔らかくて粘りが強いのが魅力だが、つぶれやすく、不器用な人はおにぎりがうまく作れないという。

おにぎり向きの品種を聞くと、弾力がありつぶれにくい、はえぬきが良いという。主に山形で生産し関東で入手しやすい。西日本なら同様の性質を持つヒノヒカリがある。いずれも価格はコシヒカリより安めだ。

はえぬきを購入し、教わった方法で炊き上げると、ご飯を握ってすぐコシヒカリとの違いが実感できた。粘りけが少なく、ぷりぷりして弾力がある。これなら握りやすそうだ。

大きなおにぎりを整えるのに苦労した経験から、手にのせるご飯の量を減らして小さくした。小さなおにぎりなら、色々な具材を楽しむこともできる。

口に入れると表面はしっかり、中はふっくらと想像通りの食感。いつもは記者の料理には厳しい妻も「前と全然違っておいしい」と褒めてくれた。こんなに差がでるとは驚きだ。

コメの品種と炊き方は一応固まったので、いろいろな握り方を試してみた。

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