全部で105種も 困った外来生物の困った生態とは

からすけ 入ってきてしまったら、対策(たいさく)はあるの?

イチ子 特定外来生物については、自治体(じちたい)が中心になって、捕(つか)まえて駆除(くじょ)する方法が一般的(いっぱんてき)ね。マングースなどはワナを仕掛(しか)けて捕獲(ほかく)しているわ。東京などを流れる多摩川(たまがわ)では、観賞(かんしょう)用に持ち込まれた外来魚を放流してしまう人が多いのよ。だから、地元の人たちが「おさかなポスト」を置いて外来魚を回収(かいしゅう)する取り組みをしているわ。

からすけ でも、捕まえられた生物は殺されちゃうことが多いんでしょ?

イチ子 確(たし)かに日本に連れてこられた外来生物に罪(つみ)はないし、心が痛(いた)むわ。でも、危険な外来生物は駆除しないと他の生物を滅(ほろ)ぼしてしまうし、動物園などで受け入れるには限界(げんかい)があるの。だからこそ、ペットとして飼(か)った生物は最後まで責任(せきにん)を持って飼うことが大切なのよ。

大航海時代から問題発生

豊島岡女子学園中学高等学校の神谷正昌先生の話
外来生物が急増(きゅうぞう)したのはヨーロッパ人が世界に進出した15世紀の大航海(だいこうかい)時代以降とされています。そのことが固有の生態系を変えてしまったこともありました。ハワイでは美しい小鳥が生息し、その羽毛が王族を象徴(しょうちょう)するマントに使われていました。しかし、ヨーロッパ人の狩猟(しゅりょう)、乱獲(らんかく)に加え、持ち込まれた哺乳類の影響(えいきょう)で絶滅しました。ニュージーランドでは飛べない鳥のキーウィ、フクロウオウム、タカヘなどが生息していましたが、18世紀にヨーロッパ人が持ち込んだ家畜(かちく)や動物の野生化により、絶滅の危機(きき)にひんしています。
ただ、外来生物は被害をもたらすだけではありません。コロンブスのアメリカ大陸到達(とうたつ)以後、トウモロコシやジャガイモなどの農作物がヨーロッパに持ち帰られ、世界に広がります。日本では江戸時代にオランダからガラス製品(せいひん)を輸入する際(さい)、緩衝材として敷き詰められた植物が繁殖しました。その名をとってシロツメクサと呼(よ)ばれ、土壌(どじょう)を豊(ゆた)かにする植物として日本に定着しています。
ニュースなテストの答え 1=環境省、2=グリーンアノール

[日本経済新聞朝刊ニュースクール2012年12月1日付]

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