全部で105種も 困った外来生物の困った生態とは

からすけ 農家や漁師(りょうし)の人は大変(たいへん)だね。

イチ子 それに多くは生態系を壊(こわ)す危険があるの。各地域ではそこに定着していた動物と植物が、食べたり、食べられたりして生態系のバランスが保(たも)たれてきたわ。でも、特定外来生物が来ると、定着していた動植物を食べたり、食物を奪(うば)ってしまったりしてバランスが崩(くず)れ、絶滅(ぜつめつ)する日本固有(こゆう)の生物もでてくるの。長い年月をかけてつくられた生態系は一度壊れると元に戻すのは大変なの。東京の小笠原諸島ではグリーンアノールというトカゲが固有の昆虫を食べて問題になってるの。

からすけ 海外でも外来生物の被害はあるのかな?

イチ子 有名なのはアフリカのビクトリア湖ね。食用のナイルパーチという魚を放ったせいで、200種以上の固有の生物が絶滅したともいわれているの。日本のワカメや植物のクズがアメリカなどに渡って繁殖(はんしょく)しているとも聞くわ。外来生物による全世界の被害額(ひがいがく)は、年間110兆円に達するという国際自然保護連合の報告(ほうこく)もあるのよ。

駆除、自治体を中心に

からすけ 世界中で問題になっているんだね。でも、そんな危険な生物がどうやって日本に入ってきたの?

イチ子 アライグマのようにペットとして輸入されたものが野生化した場合や、ブラックバスのように食用、釣(つ)り用として放流された魚もあるわ。知らないうちに貨物(かもつ)に紛(まぎ)れ込んで入ってくることもあるの。ほかにも、沖縄や鹿児島の奄美大島(あまみおおしま)にいるイタチに似たジャワマングースは毒蛇(どくへび)のハブをやっつけるために連れてこられたわ。でも、強いハブとは戦わずに、アマミノクロウサギなど自分よりも弱い固有の生物を食べてしまったのよ。

からすけ 空港や港で外来生物が入ってくるのを防(ふせ)げないの?

イチ子 これから環境省が空港や港での検査を厳(きび)しくして、防ごうとしているわ。でも、全ての生物を検査するのはとても難(むずか)しいの。農作物に被害を及ぼす害虫(がいちゅう)や、家畜(かちく)や人間が感染(かんせん)する病原体(びょうげんたい)などはチェックしてるけど、日本は貿易(ぼうえき)が盛(さか)んで輸入品が多いから大変なのよ。ニュージーランドのように厳しい検査をする国もあるけどね。

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