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イチからわかる

「1票の重さ」の地域格差、解消できるの? 最高裁は「憲法違反の状態」と判断

2012/10/31 日本経済新聞 朝刊

イチ子お姉さん 20歳(さい)以上の人は選挙(せんきょ)で、1人1票(ぴょう)を投票(とうひょう)できるのは知ってるわよね。でも、投票する地域(ちいき)によって1票の価値(かち)が違(ちが)うこともあるのよ。
からすけ 1票の価値が地域によって重かったり軽かったりするってこと? どうして同じ日本に住んでいるのに差(さ)が出るんだろう。

■有権者の数 多いと軽く

イチ子 最近話題になったのは2年前の参議院(さんぎいん)選挙よ。1票の価値に最も大きい差のあったのは鳥取県と神奈川県。有権者(ゆうけんしゃ)(20歳以上の人)が約48万人で2人の参院議員がいる(定数2という)鳥取の場合、約24万人に1人の議員がいる計算になるわね。約729万人で6人の議員のいる神奈川では約121万人に1人ということになるわ。1票の価値の差はどれくらい?

からすけ 121万÷24万だから……。約5倍の差!

イチ子 その通り。有権者の多い都市部の選挙区ほど1票の価値は軽く、有権者の少ない地方ほど重くなる傾向があるわ。衆議院(しゅうぎいん)では野田首相が選ばれた千葉4区が議員1人あたりの有権者が最も多いから、1票の価値は一番軽いのよ。

からすけ 住む場所によって、1票の価値が変(か)わるの?

イチ子 そう。国が守るべきルールを定めた憲法(けんぽう)には「法(ほう)の下(もと)の平等(びょうどう)」が記(しる)されていて、1票の価値の差は「憲法に違反(いはん)する」として弁護士(べんごし)らが裁判(さいばん)で訴(うった)えてきたの。これまでも何度か判決(はんけつ)が出ていて、最終的(さいしゅうてき)な判決を下す最高裁判所(最高裁)が今回、2年前の参議院選挙を「違憲状態(いけんじょうたい)」としたの。

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