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エコノ探偵団

10月に5連休案 休日増えると消費は伸びるの?

2012/10/9 日本経済新聞 プラスワン

「民主党が新たな連休を10月に設けて消費を増やそうとしているそうだ」。近所のご隠居の話に、探偵、深津明日香が目を輝かせた。「休みが増えるのはいいわ。でも、消費が増えるって本当?」。手帳の暦を見ながら調査を開始した。

■混雑を分散、出かけやすく

「民主党はどんな案を考えているのかしら」。明日香はまず、休暇制度の見直しを検討している民主党プロジェクトチーム(PT)の座長を務める参議院議員の藤本祐司さん(55)を訪ねた。

PTが9月にまとめた中間報告案で打ち出したのは「児童・生徒社会体験休暇制度」。10月中旬に小・中学校などに土日も含めた5連休を設ける。夏休みと同じ位置付けなので国民の祝日は増えない。夏休みと冬休みを計3日間短くし、年間の授業日数は現状通りに。企業に有給休暇の取得を促し、親子で一緒に過ごせる機会を増やすという。

全国を月・火・水が休みのブロックと水・木・金のブロックに分け、休みの日をずらす案が浮上している。親が子どもと同じタイミングで休めるのか、などの課題はあるが、来春までに具体案をまとめる予定だ。

「休みが増えると、消費や旅行が活発になる経済効果を期待できます。地域別に分散させるのは、旅館などの値上げや交通渋滞を防ぐためです。宿泊代の平準化が進めば、旅行需要が盛り上がるでしょう。財政支出を伴わない経済対策とも言えます」と藤本さん。

「休日が増えると、どれくらい消費が増えるのかしら」。明日香は大塚家具の本社(東京都江東区)へ。執行役員の渡辺健一さん(44)は「休祝日は差が少ない店でも平日の2~3倍に来店客が増えます」と説明した。ゴールデンウイーク(GW)などは遠方からの来店も多く、無料配送エリアを拡大している。伊勢丹新宿本店・販売推進部長の垣内一朗さん(52)も休日の増加を歓迎。「休日用のイベントを開くなどの工夫をしています」

日本旅行で国内旅行の企画を担当する福岡裕雄さん(43)が期待するのは休日の分散だ。「連休が増えれば年間を通して旅行する人が増えるでしょう」と予測する。海外旅行事業部の佐藤敬之さん(46)も「年末年始など航空料金が高い時期を避けて長期休暇を取れるようになれば、今より安く海外旅行ができます」と休日改革に賛成する。

「全体では、どれくらいの効果なのかしら」。日本観光振興協会常務理事の丁野朗さん(61)に休日の経済効果について質問した。丁野さんは、成人の日、海の日、敬老の日と体育の日を月曜日に固定して土日と合わせて3連休とする「ハッピーマンデー」導入を提唱した人。2000年と03年の2段階でスタートしたハッピーマンデー4日分の経済効果は年間約1兆5000億円とはじいた。

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