東京駅が創建当時の姿に 古い建物をなぜ復元?

イチ子お姉さん 東京駅の丸の内駅舎(えきしゃ)の復元工事が終わって、10月から全面開業したわ。ドームなどを備(そな)えた大正時代の創建当時の姿(すがた)に戻(もど)ったのよ。
からすけ 今度、一緒(いっしょ)に東京駅に行こうよ。でも周(まわ)りは高いビルばかりなのに、なぜ昔のままの赤れんがの建物(たてもの)を残(のこ)すんだろう?

大事な建築、歴史の舞台

イチ子 歴史的にも建築物(けんちくぶつ)としても大切だから、国の重要文化財に指定されて、取り壊(こわ)さずに復元されたの。東京駅が完成(かんせい)したのは大正時代で、第1次世界大戦が始まった1914年。当時、丸の内側(がわ)は野原だったのよ。イギリスの建築物をモデルに、皇居(こうきょ)と向かい合うように建てられた豪華(ごうか)なれんが造(づく)りの駅舎は、東京の玄関口(げんかんぐち)としてはもちろん、日本の近代化の象徴(しょうちょう)としての役割(やくわり)があったわ。

からすけ だれが設計(せっけい)したの?

イチ子 明治から大正時代にかけて日本銀行本店をはじめ数々の西洋建築を手がけた建築家の辰野金吾(たつのきんご)さんよ。23年に起きた関東大震災(かんとうだいしんさい)はマグニチュード7.9の大きな揺(ゆ)れだったけど、頑丈(がんじょう)に造られていたおかげで壊れなかったの。辰野さんは赤れんがを鉄骨で補強(ほきょう)したり、外壁(がいへき)に強度の高い素材(そざい)を使ったりして工夫したのよ。

からすけ そんなに頑丈だったのに、なぜ壊れたの?

イチ子 第2次世界大戦の空襲(くうしゅう)で駅舎のドームや3階部分が燃(も)えてしまったからよ。戦後すぐに修復(しゅうふく)されたけど、資材(しざい)も少なかったから、ドームは以前と違(ちが)う八角屋根になり、損傷(そんしょう)が激(はげ)しかった3階部分は撤去(てっきょ)されて、2階建てになったのよ。

注目記事
次のページ
明治から守る取り組み
今こそ始める学び特集