N
くらし&ハウス
暮らしの知恵

2012/9/27

暮らしの知恵

7日目、下の箸を支えなくても箸先が合うようになった。小笠原流(礼法)の小笠原敬承斎さんに持ち方を見てもらうと「正しい持ち方ですね」とお墨付きをもらった。癖が直るかもしれない、と期待が膨らむ。

ペンの持ち方も自然に変わる

箸の持ち方を変えると、ペンの持ち方が自然に変わった。上の箸はペンを持つ形をそのまま箸先から3分の2の位置に滑らせる。ペンは正しく持つ方がしっくり来るようになった。

だいぶ慣れてきた8日目、ピーナツをつかむ練習を始めた。くぼみの部分はつかみやすいが、丸みの部分を持つには指を使って箸先に力を入れる。これがなかなかできない。プチトマトは滑るのでさらに難しい。ストップウオッチを使いながら速く正確に皿から移せる技を磨く。しかし、これが裏目に出た。

16日目、中道さんのチェックを受ける。「人さし指が曲がって内側に傾きすぎ。変な癖がついてる」と指摘された。ピーナツやトマトをつかむ練習は中止し、再び1本の箸で数字の1を書く練習を繰り返すことにした。

練習20日目、98点の合格点

そして20日目。中道さんの前でおかずが15種類入った和食弁当を食べ、持ち方の最終テストを受けた。

玉こんにゃくをつかみ、3センチ四方の大きさの豆腐を持ち、卵焼きやサトイモを一口サイズに割った。「数回、人さし指が内側に来ることがあったが、正しく持てるようになった」と98点の合格点をもらった。

20日で意識的に直すところまでできた。後は寝ぼけていても酔っていても、正しく持てるようにしたい。今後も練習すると誓った。

記者のつぶやき
 ペンを正しく持てれば、箸も正しく使えるそうだ。一緒に食事をしなくても分かる人には見透かされてしまう。
 箸を正しく持てると自信がわき、長年のコンプレックスが解消できた。吉田さんに「あまりに不器用なので直らないと思った」と後で明かされる記者でも上達したのだから、やる気さえあれば誰でもいつからでも直せそうだ。
(坂下曜子)

[日経プラスワン2012年9月22日付]

注目記事