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高齢者こそ肉食を 骨折・貧血予防、老化遅らせる効果も

2012/8/21 日本経済新聞 朝刊

高齢者こそ「肉食」のススメ。中高年にとって、肉を食べるのは肥満の原因といわれてきた。しかし、食が細くなりがちな高齢者は意識して肉を食べるようにした方がよい。転倒による骨折や貧血などを防げる。老化を遅らせる効果も期待でき、専門家は「毎日食べてほしい」と話す。
東京都健康長寿医療センター研究所は動物性食品や油脂の重要性を知ってもらう目的で「お達者料理教室」を開催している

東京都健康長寿医療センター研究所(東京・板橋)で開かれた高齢者向けの「お達者料理教室」。70歳以上の男女16人がひき肉を使った料理に挑んでいた。この日のメニューはしいたけの肉詰めクリームソース。動物性たんぱく質やミネラル分がとれ、味付けも高齢者が食べやすい。

3年前から参加している78歳の女性は「以前は肉なんて全く食べなかった」と話す。この教室の目的は肉に含まれる動物性たんぱく質や油脂の重要性を知ってもらうことだ。「高齢者は何となく肉を避けている人が多い。家庭のメニューに取り入れてもらえれば」と同研究所の成田美紀研究員は話す。

■やせ形の寿命短く

中高年にとって、肉のとりすぎはメタボリック(内臓脂肪)症候群につながるという印象が強い。だが、高齢者だと事情が変わる。

同研究所が高齢者を8年間追跡調査したところ、体重を身長の2乗で割って出すBMI(体格指数)が20以下のやせている高齢者は早く亡くなる傾向にあった。老化に伴って食が細くなるうえに、栄養の吸収効率が下がる。野菜ばかり食べていたら、栄養不足になってしまうからだ。

特にたんぱく質が不足すると、足腰の筋力が低下し、転倒しやすくなる。高齢者の弱った骨は折れる危険性も高く、寝たきりになってしまう。病原体などから身を守る免疫機能も低下しがちだ。

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