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岐阜・高山市 輝く三つ星、外国人招く おもてなしが人気呼ぶ

2012/8/18 日本経済新聞 夕刊

外国人観光客に人気が高い岐阜県高山市。フランスのタイヤメーカー、ミシュランの旅行ガイドでは京都、奈良と並び、三つ星にランクされている。古い町並みが目を引くが、欧州のガラス工芸品を集める世界的な美術館もある。ミシュランの星付き施設を中心に飛騨の小京都を歩いた。

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昨年発行された「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」改訂版で高山は「わざわざ旅行する価値がある」三つ星の評価。日本の都市でほかに三つ星を得たのは東京、京都、奈良、日光だけ。大阪、金沢、倉敷、長崎は二つ星、函館、弘前、神戸、萩は一つ星という格付けを見ても、高山の高評価が際立つ。

7月下旬、名古屋から高山を目指すと、早くも列車内から欧米系の外国人の姿が目立った。JR高山駅に着き、まず向かったのは飛騨高山美術館。ミシュランは都市だけでなく、施設にも星を付けている。同館は三つ星の評価を受けた施設だ。

飛騨高山美術館に展示されているガラスの噴水も見どころの一つ

駅から車で約10分、美術館は北アルプスが眺望できる高台の上に立っていた。展示室に入ると、涼しげな水の音が耳に響く。フランスの工芸家、ルネ・ラリックが制作したガラスの噴水だ。「1926年、パリのシャンゼリゼ通りにショッピングアーケードが造られた際に設置されたものです」と話すのは学芸員の山田汐音さん。

隣の部屋にはエミール・ガレなど19世紀末、アールヌーボー期の仏ガラス工芸家の作品が並んでいた。同館はアールデコ期や現代の作品も展示、ガラス工芸の歴史をたどることができる。英国の建築デザイナー、マッキントッシュらインテリア分野の作品も豊富だ。

館長の向井鉄也さんは地元企業の経営者。文化勲章を受章したガラス工芸家、藤田喬平の作品に出合ってからガラス芸術に興味を持ち、収集を始め、97年に開館した。「高山は伝統工芸の町として知られるが、それだけでは不十分」と、欧州発のアートも高山観光の魅力にしたいと意気込む。ミシュランに評価されたことで、欧州など外国人の来館者が増えているという。

次に訪れたのはミシュランが二つ星を付けた高山祭屋台会館。室内で巫女(みこ)姿の女性が案内してくれた。春秋2回の高山祭で使われる屋台23台のうち4台が展示されている。

奈良時代、都の造営のため飛騨地域から木工職人が都へ送られ「飛騨の匠(たくみ)」と称されたことは有名だ。屋台にはからくり人形や獅子の彫刻が取り付けられ、細部にまで匠の技が息づいている。米国人とオランダ人のカップルが彩り鮮やかな屋台に熱い視線を送っていた。

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