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こむら返り、よく起こる人ご用心 病気や薬が原因のケースも

2012/7/14 日本経済新聞 夕刊

 運動時や睡眠中に足のふくらはぎが強い痛みとともに痙攣(けいれん)するこむら返り。原因は様々だが、汗をかく夏場は水分不足などで起きやすいといわれる。頻繁に起こり長期間続くようなら、病気などが原因の可能性もある。その場合は診察を受けるよう専門家はすすめている。

 こむらとは、ふくらはぎのこと。この筋肉が過剰に収縮したままになり、足がつるのがこむら返りだ。

 考えられる原因は非常に多い。日ごろ運動不足の人が急に運動した場合や脱水状態、熱中症の際にもみられる。筋肉にかかわるナトリウム、カリウムなど電解質のバランスの崩れも原因になりやすい。このほか、足が冷えたときや妊娠中、病気では腰椎の疾患、糖尿病、肝硬変、腎不全などで起こるケースもある。

 東京都内在住の60歳代のA子さん。ふだんから足が重く感じ、最近は早朝に足がつることも多かった。温泉旅行の際に、足に血管が浮き出ていると友人に指摘された。そこで専門医を受診すると、下肢静脈瘤(りゅう)と診断された。レーザー手術を受け、足がすっかり楽になった。

静脈瘤治療し回復

 下肢静脈瘤はこむら返りを起こす病気の一つ。両国あしのクリニック(東京・墨田)の工藤敏文医師は「ありふれた病気で、高齢者に多い。患者は女性が男性の2倍以上だ」と説明する。この病気は足の静脈弁が壊れ、血液が逆流して血管内にたまる。血管が網の目状に浮き出るタイプと、ぼこぼことこぶ状に膨らむタイプがある。こぶ状タイプでは、こむら返り、足が疲れる、だるいなどの症状が出る場合がある。これはこぶ状に見えなくても表れることがある。

 「症状が頻繁で、何カ月も続く場合は血管外科や下肢静脈瘤の専門医を受診してほしい。超音波検査ですぐにわかる」と工藤医師は話す。命にかかわる病気ではないが、自然に治ることもない。レーザー治療なら切開せず約30分で済み、日帰りできる。昨年、健康保険の適用になった。

夏はカリウム補給を

 睡眠中のこむら返りは、多くの人が一度は経験したことがあるだろう。寝ているときは自然と足のつま先が外側へ伸びるなどし、ふくらはぎの筋肉は逆に縮む。縮んだ状態が続くと痙攣が起きやすい。中高年に多く、足の指や太ももに起きる場合もある。

 国立精神・神経医療研究センターの三島和夫・精神生理研究部長によると、米国の調査では睡眠関連のこむら返りが2カ月に1回以上ある人は60歳以上で3人に1人。80歳以上では2人に1人に増える。毎日のように起こる人は60歳以上で6~8%といわれる。

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