からすけ これからソーシャルゲームはどうなるの?
イチ子 ゲーム会社はカードの売買を防止(ぼうし)する仕組みや子どもが使える金額(きんがく)を決めるなどのルール作りも始めるの。一方で、海外でカードゲームを売り出して、アメリカで人気を集めたものもあるらしいわ。日本のゲームが世界で通用するかもね。
からすけ 海外でも人気なのか。ぼくもやってみようかな。
イチ子 だけど、禁止されていないからといって、いくらでも遊んでいいわけじゃないわ。パチンコや競馬だって、はまりすぎて生活に影響(えいきょう)が出ている人もいるわよ。ソーシャルゲームも、おこづかいの範囲内(はんいない)で楽しまないとね。

麻布高等学校の鳥越泰彦先生の話
江戸時代に幕府(ばくふ)が出した商売に関する禁令(きんれい)は、当時の価値観(かちかん)をよく示(しめ)しています。ぜいたくを禁ずるお触(ふ)れでは、農民たちがお酒や豆腐(とうふ)をつくったり、うどんや饅頭(まんじゅう)を売り買いしたりしてはならないと定(さだ)めています。これらにかまけて、農業をしなくなることを恐(おそ)れたのです。また、食べ物をいつから売ってよいかも決められていました。鮎(あゆ)や鰹(かつお)は4月、鮭(さけ)、松茸(まつたけ)、葡萄(ぶどう)、梨(なし)は8月、鮟鱇(あんこう)、鱈(たら)は11月から、と決められていて、江戸時代の人々が季節(きせつ)の初物(はつもの)を争(あらそ)って買おうとしていたかがわかります。
賭けごとにつながりそうなことは、何度も禁じられています。花札(はなふだ)などのかるた(カードゲーム)や富(とみ)くじ(宝くじ)などがその例ですが、京都の仁和寺(にんなじ)、江戸の湯島天神(ゆしまてんじん)など、幕府から許可(きょか)をもらった寺社が、建物の修復(しゅうふく)のために富くじを売ることは認められていました。禁止されている行為(こうい)が、どのような目的で、誰(だれ)がやるときには認められるのかに注目すると、当時の価値観がさらに鮮明(せんめい)になりますね。
江戸時代に幕府(ばくふ)が出した商売に関する禁令(きんれい)は、当時の価値観(かちかん)をよく示(しめ)しています。ぜいたくを禁ずるお触(ふ)れでは、農民たちがお酒や豆腐(とうふ)をつくったり、うどんや饅頭(まんじゅう)を売り買いしたりしてはならないと定(さだ)めています。これらにかまけて、農業をしなくなることを恐(おそ)れたのです。また、食べ物をいつから売ってよいかも決められていました。鮎(あゆ)や鰹(かつお)は4月、鮭(さけ)、松茸(まつたけ)、葡萄(ぶどう)、梨(なし)は8月、鮟鱇(あんこう)、鱈(たら)は11月から、と決められていて、江戸時代の人々が季節(きせつ)の初物(はつもの)を争(あらそ)って買おうとしていたかがわかります。
賭けごとにつながりそうなことは、何度も禁じられています。花札(はなふだ)などのかるた(カードゲーム)や富(とみ)くじ(宝くじ)などがその例ですが、京都の仁和寺(にんなじ)、江戸の湯島天神(ゆしまてんじん)など、幕府から許可(きょか)をもらった寺社が、建物の修復(しゅうふく)のために富くじを売ることは認められていました。禁止されている行為(こうい)が、どのような目的で、誰(だれ)がやるときには認められるのかに注目すると、当時の価値観がさらに鮮明(せんめい)になりますね。
ニュースなテストの答え A=消費者庁、B=景品表示法
[日本経済新聞朝刊ニュースクール2012年5月19日付]