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くらし&ハウス
暮らしの知恵

2012/5/18

暮らしの知恵

さらに、身の回りの様々なもので実験してみることにした。しょうゆより色は濃くないのに、意外とてこずったのはラー油とミートソース。布にたらした瞬間、じわっと輪状に広がり、すすいでも丸いシミの形はあまり変わらない。

汚れの性質で違う落とし方

さらに強敵が口紅だ。水をはじいて、ぬらしたタオルでたたいてもたたいてもくっきり残った。1日後、1週間後に再挑戦しても落ちにくさは変わらない。

「汚れの性質により、落とし方は違います」(花王の弦巻さん)。汚れは大きく4つに大別できるという。(1)ジュース、コーヒーなど水に溶けやすいもの(2)カレー、ドレッシング、アイスクリームなど油を含むもの(3)食用油やファンデーション、ボールペンのインクなどの油汚れ(4)漂白剤など特殊な洗濯が必要なサビやカビなど――だ。

基本的に水で溶ける汚れは水で落とし、油を含む汚れは洗剤などを含ませて落とすのが鉄則。油を含む汚れの場合は、化粧室の液体せっけんや、職場の給湯室の中性洗剤などを水で薄めて、布で「トントン」たたくと効果的だ。

ただ気をつけたいのは洋服の素材。シルクなど水洗いできない洋服にシミを付けた場合は「何もしないのが一番」とクリーニング店、クリンハウス(東京都品川区)の野中光一店長は話す。乾いた布でふき取り、早めにクリーニング店に持ち込むのがおすすめだ。

洋服のシミは「ビジネスにも悪影響」と指摘するのは、ビジネスマナー講座などを手掛けるライビウム(東京都港区)の諏内えみ社長。「恥ずかしいし、周囲の人にもだらしない印象や不潔感を与えてしまう」

応急措置をしてもシミが残るときは「自らシミを作ってしまったことを公表することも手」。不快感を与えて申し訳ない気持ちを公表することで、精神的に楽になることもある。相手の服にシミを見つけた場合、気づかぬふりをするのもいいが、明らかに目立つ汚れの場合は「大丈夫?」「今すぐ取ってきたら」などと、さりげない配慮の言葉を伝えるのも一案だ。

記者のつぶやき
 赤ワインの汚れは白ワインで落ちる、と聞いたことがある。本当だろうか。昔から伝わるシミ抜きの俗説も試してみた。
 結果は、ロゼ色に色が薄まっただけ。口紅の汚れにはバターが有効、という話もあるが、かえって赤い色が鮮明に。しつこい汚れは早めにクリーニング店に持ち込みたい。
(佐々木たくみ)

[日経プラスワン2012年5月12日付]

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