〈弁護士 受難の時代? 新人の受け入れ先が不足〉

サムライ業の代表格である弁護士が誕生したのは、文字通り武士の時代が終わりつつあった1872年(明治5年)にさかのぼる。司法職務定制に基づき「代言人」「証書人」「代書人」が設けられた。それぞれ後の弁護士、公証人、司法書士にあたる。

新司法試験など、ここ10年は数十年に一度の大変革期だった

今でも悪徳弁護士や詭弁(きべん)をもてあそぶ人を「三百代言」とけなすことがあるが、もとは安い料金で弁護活動をする無資格者を指したとされる。弁護士法が施行されたのは1893年で、呼称も弁護士に変わった。

士業の誕生から140年がたったが、ここ10年は数十年に一度と言ってもいい大変革期だった。

2006年には米国の制度を参考に、法科大学院を出れば、旧司法試験より合格率の高い新司法試験を受けられるようにした。

法律家を増やして市民が司法サービスを受けやすくする狙いだが、新たな問題も浮上している。新人弁護士の受け入れ先が不足し、事務所に籍を置くだけの「軒先弁護士(ノキ弁)」が増加。月2万~3万円台の弁護士会費が払えず弁護士登録を先送りする人まで出た。士業の頂点に立つ弁護士も、変化の荒波にもまれている。

(松林薫)

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