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隣の世代の芝生は青い? 期待外れたバブル世代 エコノ探偵団

2012/4/1 日本経済新聞 プラスワン

■管理職就けず

「会社人生の損得勘定はどうだろう」。章司が転職サイト「リクナビネクスト」の編集長、黒田真行さん(47)に聞くと「生き残り競争が激しくなっています」との返事。同期入社は多いものの、企業はスリム化の一環で管理職ポストを減らしているからだ。

就職氷河期、説明会では学生が行列を作った(1999年)

厚生労働省の調査を基に計算すると、大卒以上の学歴を持つ40代前半で課長に就いている人が、91年には3割超いたが2011年では2割になっていた。40代後半で部長という人も、91年の2割から1割に減った。独立行政法人労働政策研究・研修機構(東京都練馬区)に問い合わせると、「がんばってきたのになぜ、という思いを持つ人もいるでしょうね」という。

リストラの矛先が向かうこともある。40歳を過ぎて突然会社を辞めさせられた男性(45)とコンタクトを取ることができた。「年齢的にも新たな職を探すのが難しく、子供2人を抱えて不安でした。何とか職が見つかりホッとしています」と打ち明けてくれた。

日本総合研究所の小方尚子さん(46)に総務省の「家計調査」を分析してもらったところ、さすがにバブル世代も出費を抑え、洋服や靴を買うお金は上の世代が40代のころに比べ大きく減っていた。「隣の世代の芝生はそれほど青くない」。章司はメモをとった。

■家持つ人多く

「依頼人のようなバブル崩壊後の入社組は損ばかりかな」。2000年3月卒の大学生の求人倍率は0.99倍。就職氷河期にぶつかっている。

JMR生活総合研究所代表の松田久一さん(55)にバブル後に入社した20~30代の特徴を尋ねると、「消費で失敗したくないとの思いが強く、無駄な出費はしません」と答えてくれた。堅実でしたたかな一面があるようだ。

例えば、2人以上の世帯の世代別持ち家比率。10年時点で40代は69.2%と00年に比べ1.7ポイント下がっている。一方、30代は10年で50.1%と4.6ポイント上昇していた。「低金利など条件がよいこともあり、20~30代に住宅がよく売れています」(戸建て販売会社のスウェーデンハウス=東京都世田谷区)。

幸せと感じる人も多い。内閣府の11年の「国民生活に関する世論調査」では、現在の生活に満足していると回答した人が20代は74%、30代で69%いたが、40代は59%にとどまった。

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