膨大なデジカメ写真 すぐ探せる保存術
携帯電話やデジタルカメラで撮影した写真。後で削除できるからと気軽に撮影していると、枚数がどんどん増えて整理が大変になる。デジカメ写真のような電子データは整理に手間暇をかけるよりも、必要に応じて検索するほうが効率がいい。検索のコツと保存法も検討しよう。
整理していない大量のデジカメ写真の中から、目当ての1枚の写真を選び出すときはどうしたらよいか。最初に手がかりになるのは日付だ。「1年ぐらい前の旅行の写真」を探すなら、日記やメモ帳を頼りに旅行の日付を確認し、その日付で写真を検索するといいだろう。
デジカメ写真は撮影時にファイル名に加えて撮影時刻の情報が付く。これに基づいて、写真のファイルが入ったフォルダの検索欄で撮影日の検索ができる。「詳細」「並べて表示」などを選んでも撮影日がわかる。
大量のデジカメ写真が複数のフォルダに分けて入っていても、複数フォルダをさらに1つのフォルダにまとめておけば、複数フォルダを横断して日付などの検索ができる。
「ウィンドウズ7」であれば「タグ付け」という機能も覚えておくと便利だ。タグとは写真のラベルのようなもの。フォルダ内のデジカメ写真に「旅行」「花」「食事」といった分類名をタグとして付けられる。「旅行」「花」などのように複数のタグを付けても構わない。
タグを付けておけばタグの名称で検索できる。複数のフォルダに入っている「花」タグの写真だけ選び出すこともできる。
タグを付けるときにはコツがある。フォルダ内で表示形式を「一覧表示」にし、同一タグを付けたい写真を複数選択すれば、一括でタグ付けができる。ウィンドウズなら「Ctrlキー」を押しながらマウスクリックすると、複数のファイルが選択できる。
日付とタグの検索を覚えると写真の選び出しが楽になるが、それでも「こんな感じの写真はどこに保存したっけ?」と悩むこともあるだろう。そんなとき、一覧表が手元にあると便利だ。
フォルダ内を一覧表示にして探してもよいが、一覧表に印刷してバインダーなどにとじ、レストランのメニューのようにしておくと画像と名前が見やすくなる。
「ウィンドウズ7」にはフォルダ内の写真を一覧表として印刷する機能がある。フォルダ内の写真を全部選択した状態で「コンタクトシート」機能を選び、印刷するとA4サイズの紙に35枚のデジカメ写真がファイル名付きの一覧形式で印刷できる。紙の代わりにPDF形式のファイルにまとめることもできる。
デジカメ写真の保管も考えておこう。もしパソコンが壊れたらデジカメ写真も消えてしまい、整理どころの話ではなくなる。別の媒体への保存も重要だ。
一番簡単な保存媒体はUSBメモリーだろう。35ギガバイトといった大容量のものでも2500円程度で購入できる。ただし、USBメモリーは数年以上の長期の保存には向かない。長期保存したいなら、DVDやCD-Rのディスクに焼き込んで、音楽CDのように管理するといいだろう。
なお、ディスク媒体でも20年以上の保存は難しいので、時期が来たら別の媒体に移し替えをする必要がある。
保存状態の良しあしまで考えた結果、いっそのこと、インターネットの電子アルバムにデジカメ写真を保存しようという人も増えている。
各種のサービスがあるが、1~5ギガバイトくらいまでは無料で、それ以上の容量を求めるなら有料になる。
インターネットに保存しておけば、パソコンでも外出先でスマートフォン(高機能携帯電話)からでも写真が取り出せるようになるし、離れた場所で暮らす家族に写真を見せるときなども便利だ。
(テクニカルライター 佐藤 信正)
[日経プラスワン2012年3月31日付]
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