ストレッチや簡単な体操でも腸の動きを促すことができる。上の表のイラストのように短時間でできる体操もある。寝る前の習慣にするとよさそうだ。

ストレスも原因

ストレスから便秘になることもある。自律神経のバランスが崩れて腸の働きが弱まり、便秘につながる。ストレスが原因で便秘と下痢を繰り返すような症状もあり、注意が必要だ。

こうした日常生活の乱れをすぐに改善できればいいが、なかなか難しいという人は多い。小林教授がそうした人に勧めるのが、腸内環境の改善につながるヨーグルトや乳酸菌飲料を毎朝取ることだ。

腸内では100兆個もの細菌が腸の働きに関与。このうち腸に有効な働きをする乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が2割、悪影響を及ぼす悪玉菌が1割で、残る7割が優勢なほうに加勢する日和見菌とされる。ヨーグルトなどを取ると、善玉菌が腸内で優勢な環境になるように働くという。

ただ、継続して食べないと効果は薄い。まずは2週間程度続け、効果がなければ違うものに変えたほうがいいという。小林教授は「ヨーグルトの種類によって、その人に合う合わないがある。自分に合わないヨーグルトだと、逆におなかが張ったりすることもある」といい、注意が必要だ。

また、善玉菌はタマネギなどに含まれるオリゴ糖、ハチミツなどに含まれるグルコン酸があると活動が活発化するという。そのため「毎日100グラム程度のヨーグルトにハチミツをかけて食べるのがおすすめ」(小林教授)だという。

排便は便秘や下痢だけを問題視しがちだが、小林教授は「毎日便が出ていても、おなかが張ったり、残便感があったりする場合は腸内環境が整っていない恐れがある」と指摘する。毎日のお通じの有無にかかわらず便の状態に違和感があれば、日常生活を見直してみる必要がありそうだ。

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便秘薬の使い過ぎに注意

なかなかお通じがないときに頼りたくなるのが薬。ただ、おなかが張って苦しいからと毎日のように安易に便秘薬を使うことは避けたほうがいいという。

順天堂大の小林教授は「薬によっては炎症が起き、逆に腸の動きが鈍る恐れもある」と指摘。便秘薬を毎日使わなければならないような人は、医師に相談したほうがいいという。

便秘中の人にとって、食生活の改善とともに重要なのが運動することだ。ゴルフやダンスなどで腰をひねったりすると、刺激が与えられて腸の動きが活発化して排便につながる。腹筋を鍛えることも快便につながってくる。

(岩本隆)

[日経プラスワン2012年2月18日付]

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