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新機能備えたユニークな文房具 何でもランキング ゲルインク 書き心地抜群

2012/1/14 日本経済新聞 プラスワン

 文具の支給を企業が減らしたことなどを背景に、お気に入りのペンやメモ帳を探す人が増えている。新たな機能を備えることで使い勝手を良くし、身の回りに置きたくなる製品を専門家に選んでもらった。

ペン
1
420ポイント
フリクションボール(パイロット)
 人気の「消せるボールペン」。1本で3色を使えるタイプ(フリクションボール3)が昨年末に登場、予定表を色分けしたりするのに便利だ。単色のキャップ式(インク色は黒・赤・青・緑・ピンク・オレンジ・ライトブルー・紫の8色)やノック式(ブルーブラック、ライトグリーンを加えた10色)では色数が増えてきた。同シリーズは特殊インクを使うことで、ペンの後端部に付いたラバーでこすると摩擦の熱で消える仕組み。「消しカスが出ないのは本当に助かる」(納富廉邦さん)、「色つきの文字が書いて消せるという快感は他に代えがたい」(岩崎多さん)
(1)フリクションボール3は630円、替え芯は3本315円(2)0.5ミリ、黒、赤、青

メモ帳
1
260ポイント
キャミアップ(コクヨS&T)
 手書きのメモを専用アプリ(無料)を入れたスマートフォンの内蔵カメラで撮影すると、傾きやゆがみを補正し、きれいな画像データとして保存できる。無線とじ型はメモ用紙の四隅に画像補正用のマークが印刷されているが、ツインリング型はメモ用紙の後ろに来る黒い表紙で作られる枠を使って補正する仕組みにすることで、マークが付かない普通のメモ用紙として使えるようにした。
 メモ用紙の左上に7種類の塗り方ができるマスがあり、メモ用紙の分類に活用できる。専用アプリで画像に枠や下線を追記したり、画像をメールやデータ保存などのネットサービスに転送できる。「スマホ時代ならではのアイテムで、後発商品なりの追加機能がある」(石田綱祐さん)
(1)241円(A7サイズのツインリング型)(2)ほかにA6、A5、B5サイズのツインリング型と無線とじ型
ペン
2
270ポイント
ジェットストリーム(三菱鉛筆)
 油性ながら滑らかな書き心地のボールペン。単色ノック式に加え、4色ボールペンとシャープペンを1本に収めた「4&1」や、2色ボールペンとシャープペンなどを1本の細い本体に収めた女性向けの「Fシリーズ」がある。「筆跡が濃くかすれないのでスムーズに書ける」(田中光江さん)
(1)「4&1」1050円、「Fシリーズ」630円、替え芯は1本84円(2)「4&1」0.5、0.7ミリ、黒、赤、青、緑。「Fシリーズ」0.5ミリ、黒、赤
3
130ポイント
プレスマン(プラチナ万年筆)
 0.9ミリと太めで2Bの滑らかな芯を使った、折れにくいシャープペン。30年以上のロングセラーで、速記や思いついたアイデアをなぐり書きする際などに威力を発揮する。もともとは新聞・雑誌記者向けに開発されたが、一般利用のファンも多い。「筆圧をかけると芯が引っ込むので折れにくい」(土橋正さん)、「すぐ、確実に、濃く、しっかり書ける」(清水茂樹さん)
(1)210円、替え芯は105円(2)0.9ミリ、濃さは2B
4
100ポイント
テキストサーファーゲル(ステッドラー日本)
 チョークのように滑らかに書ける、固形のゲルインクを使った蛍光マーカー。薄い紙でも裏写りすることがなく、キャップを外したままでも2~3日はペン先が乾かない。ペン先が摩耗していくので、スティックのりのように繰り出して使う。「びっくりするような書き味は一度使うと病みつきになる」(大谷暁さん)。ただし、感熱紙、複写伝票などの感圧紙には使えない。
(1)157円(2)イエロー、ピンク、オレンジ
5
60ポイント
エナージェル(ぺんてる)
 筆圧が弱い人でも、濃い文字を滑らかに書きやすい水性ボールペン。インクの乾きが早いので、書いた跡をこすって字が乱れたり、手が汚れたりしにくい。光沢あるデザインのキャップ式、ノック式に加えて、安価な「エナージェル・エックス」(105円)などがある。「みずみずしいインクは丁寧に書きたいお手紙や文書などにぴったり」(田中光江さん)
(1)ノック式210円、替え芯は84円(2)0.5ミリ、0.7ミリ、1.0ミリ(キャップ式)、黒、赤、青の3色

メモ帳
2
240ポイント
ショットノート(キングジム)
 1位同様、スマホに保存する手書きメモで、その先駆け。用紙の右上に日付と番号を記録する個所があり、その部分をテキストデータとしてスマホに保存し、メモの検索に使える。複数の輪でとじたツインリング型もメモ用紙の四隅に画像補正用のマーカーがある。「手書きとデジタルの融合という新しい可能性を示した」(北沢孝之さん)
(1)315円(A7サイズのツインリング型)(2)ほかにA6、A5、セミB5サイズのツインリング型。無線とじ型、付せん型など
3
190ポイント
ニーモシネ(マルマン)
 ビジネスシーンで使いやすい格調のあるデザイン。ペン先の滑りが良く、インクのにじみや裏抜けを抑えたオリジナル用紙は書き心地に定評がある。「ミシン目が入っているため、切り離して保存するのに便利」(田中光江さん)、「アイデア出し、企画書の下書き、プレゼン資料、議事録、絵コンテなど、多様な使い方ができる」(納富さん)
(1)160円(B7変形のツインリング型)(2)ほかにA7変型のツインリング型。無線とじ型など
4
120ポイント
ツイストリング・ノート(リヒトラブ)
 ルーズリーフのように、開閉できるリングにメモ用紙をとじた製品。抜き差しが可能なので、メモの順番を入れ替えたり、並べてコピーを取ったりできる。メモを開いて両手で持ち、左右ずらして引くと開く。「開閉リングにすると360度の折り返しができなくなる製品が多かったが、新しい構造でそれを解消し、価格を安くした点が画期的」(清水さん)
(1)189円(メモサイズ)(2)ほかにA5、B5サイズなど
5
90ポイント
スベらないメモ(ビジョンクエスト)
 メモ用紙の台紙裏にウレタン樹脂素材の滑り止めを付けて、片手でメモする場合に滑らないようにした。とっさに電話の用件をメモする場合などでもきれいな文字で書ける。机の電話機のそばに置いておくメモとして便利。合格を願って使う受験生も。「滑り止めの粘着力がありすぎず、メモを動かそうと思えば動かせるというのが良い」(岩崎さん)
(1)194円(2)用紙がケイ線、方眼、無地、伝言メモの4種類

 ペン部門で1位になったのは、インク色のバリエーションが多く、消せるボールペンのフリクションボール。手帳に予定を色分けして書き込み、ノートを見やすくするために、色が多く、消せる点が重宝だ。

 1、2、4、5位は、ともに滑らかな書き心地で、乾きやすい特徴を持つゲルインクを使う。にじみにくい油性ペンと滑らかに書ける水性ペンの長所を併せ持つので人気を集めている。安価な替え芯を用意した製品も増えている。

 メモ帳部門の1、2位には最近のスマホ人気を反映して、カメラで撮影して手書きメモを取り込める製品が入った。スマホの入力機能を使うメモのアプリもあるが、まだ手書きのスピードにはかなわない。そこで、メモを後で検索できるようにするためだけにスマホを使おうという発想だ。

 また、自分の好みに合わせて使用したいという要望に応える製品も人気だ。ペン2位のジェットストリームでは好みの替え芯を組み合わせて多色のボールペンを作れる。メモ帳4位のツイストリング・ノートは、メモ用紙だけでなく、表紙を自作して差し替える人もいるという。

 特定の用途に絞り、使いやすさを追求した製品もある。ペン3位のプレスマンは速く書くことに対応し、芯の折れにくさを重視したシャープペンシル。メモ帳5位のスベらないメモは電話対応時を想定している。

 ペンやメモ帳の使い勝手を良くするには、自分の用途や書き方に合う製品を選ぶことが大切だ。「紙の違いでペンの書き味は大きく変わるので、普段使うメモ帳に試し書きすると良い」(清水茂樹さん)。試し書きについても「らせんでなく、実際によく書く大きさの文字で」(納富廉邦さん)というアドバイスもあった。

「ぬれても書ける」も高評価

 惜しくも選外となったが、使い勝手の良いユニークな製品はほかにもある。三菱鉛筆の「パワータンク」やトンボ鉛筆の「エアプレス」などは圧縮した空気がインクを押し出す仕組みにより、立った状態やぬれた紙でメモを取り続けてもインクが途切れない。水ぬれに強いメモには、ライフの「アウトドア メモ」やアピカの「レインガードメモ」などがある。

 パイロットの「マルチボール」など、金属やガラス・プラスチックに書けるペンも人気で、「ペットボトルに名前を書く際などに使われる」(田中光江さん)という。シャープペンシルでは、芯が回ってとがり続ける三菱鉛筆の「クルトガ」や、書きながら自動的に芯が出てくるパイロットの「オートマック」を推す選者がいた。


 表の見方 カッコ内はメーカー名。数字は専門家の評価などを点数化。(1)主な製品の税込み価格(2)芯径や色、サイズなどの種類
 調査の方法 普段の仕事やプライベートでの作業効率を高める工夫をこらしているペンとメモを、専門家や販売店の推薦により合計60商品、候補に選出。専門家10人が実際に使い、作業効率の改善度合いや価格などを基準に評価した。専門家は次の通り(敬称略、五十音順)。
 石田綱祐(東急ハンズ渋谷店販売促進担当)▽岩崎多(「すごい文房具リターンズ」編集長)▽大谷暁(「モノ・マガジン」編集部編集次長)▽北沢孝之(「Bun2」編集長)▽清水茂樹(「趣味の文具箱」編集長)▽田中寛子(渋谷ロフト販売促進担当)▽田中光江(伊東屋事務用品バイヤー)▽土橋正(文具コンサルタント)▽中里勇太(「ベスト・ギア」編集部)▽納富廉邦(ライフスタイルライター)

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