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スイーツ男子、なぜ増えた? コンビニ、隠れ甘党を発掘 エコノ探偵団

2011/12/26 日本経済新聞 プラスワン

<スイーツの歴史は?>不安定な時代、安らぎ求め流行

桜餅の包みが描かれた江戸時代の錦絵。大半の和菓子が江戸時代に広まった=国立国会図書館提供

スイーツが文献に登場するようになったのは古代ローマ時代といわれる。料理には砂糖を使わず、締めに甘いデザート菓子を食べていた。15世紀から始まる「大航海時代」には、世界各地からコショウとともに砂糖やカカオなどが欧州に持ち込まれた。貴族はこぞって、これら高級食材を使ったスイーツを求めたようだ。

欧州での最盛期は18世紀から19世紀にかけて。日本でも江戸時代中期以降に和菓子の文化が最盛期を迎えていた。スイーツに詳しい大手前大学の松井博司教授は「経済が成長しつつも、不安定な時代に、菓子がより広まりやすい」と話す。18~19世紀の流行の中心地、フランスでは革命の嵐が吹き荒れ、その後は混乱が続いた。江戸中期以降も富士山の噴火や天明・天保の大飢饉(ききん)などがあった。「目先の幸せを求めて、庶民も菓子を買ったのでしょう」(松井教授)

翻って今の日本。豊かさは手に入れたものの、デフレが長引き経済は停滞。人口は減少し、先行き不安は広がるばかり。そんな揺らぎを内包する社会状況だからこそ、精神的な安定をもたらすスイーツが人気を集めているのかもしれない。(福沢淳子)

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