働き方・学び方

イチからわかる

TPP、なぜ参加するの?

2011/11/22 日本経済新聞 朝刊

イチ子お姉さん 野田首相がTPPの話し合いに参加するって宣言(せんげん)したわね。TPPってどんな国の集まりか、からすけは知ってるかな。
からすけ 太平洋をぐるっと囲む国のグループだよね。新聞には「平成の開国(かいこく)」なんて書いてあったけど、日本は開国してないってこと?

■成長する国と関係深める

イチ子 「環太平洋経済連携協定(かんたいへいようけいざいれんけいきょうてい)」って訳(やく)すTPPは、シンガポールとブルネイ、チリ、ニュージーランドの4カ国が「自由に貿易(ぼうえき)しよう」と約束(やくそく)して2006年につくったグループが始まりよ。

からすけ 小さな国の集まりだったんだね。

イチ子 どうかしら。例えばTPPを提案(ていあん)した「生みの親」のシンガポールは、人口は日本の約25分の1、面積(めんせき)は東京23区ぐらいだけど、とても存在感(そんざいかん)がある国なのよ。

からすけ どういうこと?

イチ子 1965年にマレーシアから独立(どくりつ)したシンガポールは、多くの輸入品にかける関税(かんぜい)をゼロにしたり、いろいろな産業を呼び込んだり、世界を行き来する人やモノの乗り継(つ)ぎが便利な空港や海の港を整備(せいび)したりして、国を世界に開いて発展(はってん)してきたわ。TPPに入ろうとしている国々が目指すことに、ずっと前から取り組んでたのよ。

からすけ 「開国」が進んでるってことか。

イチ子 国民の経済的な豊かさを表す1人当たりの国内総生産(GDP)では、シンガポールは日本を上回るまでになっているの。日本も戦後、資源(しげん)や食料を輸入する代わりに、自動車などの様々な工業製品を世界に輸出して成長してきたわ。でも、海外の農産物に高い関税をかけて国内の農業を守ってきたこともあって、国を開いているというには不十分な面もあるのよ。

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