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切り口が絵柄に アートな巻きずし、私にもできた

2011/11/18 日本経済新聞 プラスワン

行楽のお供というと、おにぎりやサンドイッチ、巻きずし。なかでも花やキャラクターをかたどった飾り巻きずしは華やかで、見ているだけで楽しくなる。家に巻きすはあるものの、巻きずしなど作ったことのない30代女性記者。はたして飾りずしを作れるだろうか。

ノリ、ご飯、具の順で重ねてぐるっと巻けば巻きずしはできるはず。まずは冷蔵庫にある食材を巻いてみよう。酢飯をつくり、たくあん、小松菜、卵焼きなどで「太巻き」を目指したが、どうにもノリから酢飯がはみ出してしまう。とても人前に出せる代物ではない。家にあるシリコン製の巻きすを駆使したが、ゆがんで均等に巻けない。

我が実力に不安を抱きつつ、花や模様をかたどった郷土料理「祭りずし」の教室を開く千葉県いすみ市の安藤クニさんを訪ねた。「巻きずしの基本が詰まっているバラの花と梅の花ができれば、応用でいろいろなものが作れます」(安藤さん)。よし、挑戦だ。

並べた具材を包むように巻く

バラの花の模様は薄焼きタマゴの上にピンク色の酢飯をまばらに広げ、刻んだ紅ショウガを散らして巻く。これを真ん中にして、葉に見立てた青菜3本と一緒に白いご飯で包み込むように巻き上げるという。

梅は1枚の3分の1の大きさに切ったノリでピンクの酢飯を巻いた細巻きを5本作り、卵焼きを真ん中にして巻くと花の形になる。外側は厚焼きタマゴだ。

「ノリの上から1~2センチメートルほどを空けて、酢飯を広げましょう」。なるほど。手前から巻くとご飯が寄せられていく。私の太巻きのご飯が余って形が崩れたのは、余白不足が原因か。

さらに安藤さんから「ご飯が平らになるように気をつけて」とアドバイスが飛ぶ。模様がきれいに真ん中にくるためには、まず酢飯をノリの周囲にロの字型に載せ、後から中を埋めていくといいそうだ。最初にまとめて酢飯を載せると真ん中が厚くなってしまう。

指導の通りに作っただけなのに、初めてとは思えない仕上がり。梅の花の中心がちょっとゆがんだり、卵焼きの巻き終わりがちょっと足りなかったりもしたが、許容範囲だろう。なんだ思ったより簡単だ。

ところが翌日、自宅で一人で再挑戦しようとして、はたと気づいた。安藤さんのところでは巻く具材、ご飯、ノリもすべて適切な量を用意してあった。同じものを準備するのは、なかなか難しい。自宅には四角い卵焼き器がなく、薄焼き卵が作れない。ピンク色の酢飯は紫芋で色づけした酢を使っていたが、スーパーで売っているわけではない。

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