2011/11/10

暮らしの知恵

靴のサイズ、大きいと不安定

「ビルの免震技術を人間に応用できないだろうか」。そう考えて東京スカイツリーを施工する大林組に助言を求めた。「我々の最新技術『スーパーアクティブ制震』を伝授しましょう」と言ってくれたのは研究者の佐野剛志さん。

地震の揺れがビル本体にやってくる前に、土台に備え付けた特殊な装置で揺れを打ち消せる技術だという。「人間も電車の動きを予測することで、揺れを防げます」

電車は駅に着く前に必ずブレーキがかかる。すると前方に重力がかかって体は前のめりになる。あらかじめ、かかとに重心を移しておけばその力を抑えられるというわけ。横揺れは自分の乗る前の車両を見て右に曲がったら、右に体重をかけておくのがよい。

揺れに対して先手先手を打つことで、マイナス46点だった肩幅立ちがマイナス28点にまで改善した。頭を働かせるので集中力がいるものの、ゲーム感覚で楽しめた。

驚いたのが「靴のサイズが大きいと内部で足が動いて踏ん張れない」という佐々木さんの指摘だ。記者の薄汚い革靴はサイズが合っておらず、靴底がすり減っており、ふらつく原因になるという。ふらつき対策のためにフィットした靴選びが大切だとは。新発見だった。

記者のつぶやき
 「電車ではつり革につかまらずに立て。足腰が鍛えられる」。野球部だった先輩記者は子どものころ、父親にそう教えられたらしい。電車でずっと立っていると、予想以上に筋肉を使う。今回、すべての計測を終えると若干の筋肉痛になったほど。毎日揺れと闘っていれば、自分の弱腰も少しは鍛えられるかもしれない。
(栗原健太)

[日経プラスワン2011年11月5日付]

注目記事