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揺れる通勤電車、ふらつかずに立つ5つの秘訣

2011/11/10 日本経済新聞 プラスワン

 ガタンゴトンと揺れる電車で、つり革をつかまずに立つのは難しい。急な揺れでバランスを崩し、慌てて体勢を立て直そうとする我が身を、記者(30)は何とも情けなく感じていた。急ブレーキがかかってもびくともしない男になれないものか。「齢(よわい)30にして立つ」。ふらつかない立ち方を探った。

 電車の中が混んでいるときや荷物を持って両手がふさがっているときはつり革にさえつかまれない。東京都内に向かう通勤客が朝にはどっと乗り込み混雑する、JR東日本の埼京線内での立ち方を変え、体の安定度が違うかを調べた。

 ラッシュ時を外した日中、大宮駅―池袋駅間の約27分間、ドアの入り口付近でつかまらずに立つことにした。足のつま先やかかとが浮けばマイナス1点、体を支えるために足が完全に離れればマイナス2点として点数を測った。

 まず、足と足に間をあけず両足をくっつけて電車の進行方向を向いて立つ。ちょっとでも揺れるとすぐにふらつきそう。実際、電車が動き出すとすぐに両足のつま先が浮いてしまった。とにかく揺れに弱く、バランスを保とうと常に足は緊張している。あっちへふらふら、こっちへふらふら、冷や汗をかきながら27分間が過ぎ、マイナス82点にまで達した。

 次は足を肩幅まで広げる。足をそろえているより、どっしりと体が安定しているので落ち着く。ふらつくことはあるが、足が完全に離れる回数は半分以下に減り、結果はマイナス46点だった。

 では、つま先を広げて逆ハの字型にするとどうか。これまでは進行方向と足の向きは並行だったが、逆ハの字に開くことで斜めに力が入り、揺れに強くなるのでは。

 しかし思ったほどの効果は無かった。電車に乗っていて最もふらつくのは、発車と停車の際の前後方向の揺れ。逆ハの字型は足が開いているため、前後方向に支える力が弱い。結果は肩幅立ちより少し悪いマイナス51点だった。

 次に肩幅立ちのまま、電車の進行方向に対して90度横向きに立ってみる。顔はちょうど車窓を向くことになるので景色も楽しめそうだ。

 先ほどまでは弱かった発車・減速に伴う揺れに耐えられるようになった。ただ、ちょっとした横揺れがあると、ふらつきやすい。足が完全に離れることは少ないけれど、つま先やかかとは不安定でマイナス36点だった。

 今度は斜めに体を向けてみる。進行方向から体の向きを45度左にずらし、逆ハの字に広げた右足は進行方向、左足は進行方向と直角気味に配置する。

 「これは結構いいかも」とすぐに手応えを感じた。左右が別々の方向を向いているので前後左右の揺れに対応できる。発車後に加速するときには右足で体を支え、電車がガタガタ左右に揺れれば左足で踏ん張るという具合だ。結果、マイナス24点とこれまでで最もふらつきが少なかった。

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