頻尿を改善する「骨盤底筋トレーニング」とは

寒さが徐々に厳しくなる中、トイレが近くて困っている人もいるだろう。頻尿は中高年に限らず20代や30代で悩む人は多く、特に女性の場合はつらい。会議の最中にもよおしたり、映画の途中で席をたってしまうなど日常生活への影響もある。生活習慣の見直しや簡単な運動で改善することがあるので、自覚症状がある人は試してみよう。

「頻尿かな」と感じる人は、まず、毎日トイレに行く回数と排尿量を計ってみよう。計量カップや目盛り付き紙コップと記録用のチェックシートを用意する。大人の場合、通常は1日に1~1.5リットルの尿を出す。トイレに行く回数は、日中に4~7回、夜間では0~1回だ。日常的にこの回数を超えていると、頻尿の疑いがある。

注意したいのが水分の摂取量だ。成人の場合、激しい運動をした時の補給を除き、1日1~1.5リットル程度の水分摂取が適正とされている。ビールなどのアルコール類も含めて、飲む量が増えれば自然と排尿の量と回数も増える。

飲み物を見直し

東京都リハビリテーション病院泌尿器科の鈴木康之診療部長は、「頻尿で診察に来る人の3割が水分の取りすぎだった」と語る。水分摂取を控えるだけで簡単に直るケースも多いという。

飲み物の種類を見直すのも有効だ。コーヒーや紅茶、緑茶などのカフェインを含んだものやアルコール類はぼうこうを刺激しやすく利尿作用がある。「麦茶などのノンカフェイン飲料に切り替えるとよい」と女性医療クリニック・LUNAグループの関口由紀理事長は助言する。

ただ、これらの飲み物は飲んではいけないというわけではなく、効果に個人差もあるので、あまり神経質にならないように注意したい。

若い人が頻尿になるケースでは、精神的な理由も考えられる。外出時には何度もトイレに行きたくなるが、家にいるときは落ち着いているという人も多い。痛みがなく夜間は平気なこともある。「大切な用事の前にトイレに行きたくなったらどうしよう」という不安や、幼少時にお漏らしを厳しく怒られた経験がある人などが陥りやすい。