横向きで寝るのも効果がある。あおむけに比べて重力の影響を受けず気道が狭くなりにくい。うつぶせは内臓を圧迫してしまうことがあるが、横向きだとその心配は少ない。

「いびきをかく人は高い枕が好きな人が多い」と話すのは寝具メーカー、ロフテー(東京都中央区)の矢部亜由美さん。あおむけで寝る際、枕が高すぎたり低すぎたりすれば、呼吸が苦しくなっていびきをかきやすくなるという。「リラックスして立った姿勢のまま、横になって寝るのが理想。人それぞれの体形や首のカーブなどによって適した枕の高さが違う。実際に試して選ぶのがよい」。横向きで寝るのに向いている高さの枕もある。寝心地が悪いと感じた人は、寝具を変えてみるのも手だ。

慢性だと体に害

いびきは疲れているときやお酒を飲んだとき、筋肉が緩んで一時的に発生することもある。ただ、慢性的ないびきは健康に害を及ぼしかねない。

いびきをかいている人は血液中の酸素量が少なくなる。また一生懸命呼吸をしているため、日中のように交感神経が活発になり眠りの質が低下する。「睡眠不足による不快感や疲れに悩まされるだけでなく、心臓に負担がかかるので高血圧や不整脈などのリスクも高まってしまう」(遠藤さん)

さらに注意すべきは睡眠時無呼吸症候群(SAS)。睡眠中に10秒以上呼吸していない状態が1時間に5回以上断続的に続く病気のことを指す。過去には新幹線の運転士が「居眠り運転」していた要因として問題になった。呼吸ができない状態が熟睡を妨げ、ひどい場合は昼間に突然意識を失うようにして眠ってしまう。日中の仕事や車の運転など日常生活に支障をきたす。

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