2011/10/10

イチからわかる

支払い高額例も

「ちょっと待って」。明日香が電卓をはじくとグリーの場合、有料商品の平均購入額は会員1人当たり月200円にも満たない計算になる。「少ないわね」

そこでゲーム業界に詳しい大阪商業大学准教授の松村政樹さん(40)に聞くと「お金を払う人は多くて1割程度でしょう。それでも無料だから人がたくさん集まります。購入者はたとえ一部でも、ゲーム会社を支えられます」と答えてくれた。買う人の出費は平均で年間2万円以上になる。それでも、1カ月では2000円に届かず、1日なら60円弱にしかならない。

ゲームに詳しいエンターブレイン(東京都千代田区)の浜村弘一さん(50)は「本体とソフトで数万円払わなければならないゲーム専用機と異なり、一度の支払額が少なく、つい買ってしまいます」と話す。心理的な抵抗が小さいことを利用した「多売」で、売り上げを積み上げていくわけだ。ただ、熱中して繰り返し購入し、支払いが予想外に膨らむ問題も出ている。

完成後の改良簡単

開発面でも追い風が吹く。「しかも、ソフト会社は制作費を抑えられる利点があり、次々新作が登場しています」と浜村さんが続けた。性能が飛躍的に向上した専用機向けソフトは制作費がしばしば数億~数十億円にのぼる。無料のソーシャルゲームは仕組みが簡単で500万~2000万円でも作ることができる。

ソフトは店で売らず、ゲーム会社のコンピューターに保管。完成後も簡単にデザインや内容を変えられ、人気がなくても挽回可能だ。在庫も抱えずにすむ。

「5分程度の空き時間で楽しめることもヒットにつながっています」。ゲーム会社コナミデジタルエンタテインメントの佐竹真弓さん(31)だった。魚を釣る、宝物を奪うなど操作した結果がすぐに分かるソーシャルゲームは中断がしやすく、電車の時間待ちや休み時間などが利用できる。

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