治療法はぜんそくと同様に、口から吸い込む吸入ステロイド薬や気管支拡張薬などを使う。1週間くらい服用するだけでせきが止まるケースもあるが、「せきが止まっても完全に治ったわけではない」と神戸大学の西村善博准教授は訴える。

気道の炎症は1~2週間では治まらず、薬の服用を止めると再び悪化することになる。何度も繰り返していると気道の収縮が進んで、悪化しやすくなる。「せきが止まっても、きちんと病院に通って治療を継続することが大切だ」(西村准教授)

日本呼吸器学会は現在、ガイドラインの改定作業を進めており、来春にもまとまる見通し。治療の基本は変わらないが、治療すべき期間を従来より明確化する方向だ。作業にかかわる新実准教授は「治療は1~2年続けてほしい」と話している。

せきぜんそくを確実に予防するのは難しいが、打つ手がまったくないわけではない。ハウスダストやダニなど身の回りにあるアレルギー原因物質を取り除くほか、感染症や風邪にならないよう手洗いやうがいなどを励行しよう。適度な運動で体調を整えることも意識してほしい。

(松田省吾)

[日本経済新聞夕刊2011年10月7日付]

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