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長野・志賀高原 水辺の林道、大蛇伝説の池めざし歩く

2011/10/8 日本経済新聞 夕刊

溶岩台地の中に70を超える池が点在する長野県志賀高原は秋のトレッキングシーズンを迎えた。最も大きな大沼池には大蛇伝説が残り、若い姫の悲話が今も語り継がれている。その青い水面をめざし林道を巡った。

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くねくねと曲がる四十八池の木道を歩く。中高年が目立つ

志賀高原は志賀山や裏志賀山を核にした高原で広さは1万ヘクタールを超える。約20あるトレッキングルートは標高1500メートルから1900メートルの溶岩台地に網の目のように張りめぐらされている。今回は10キロを半日かけて歩く「四十八池・大沼池コース」を選んだ。悲話の舞台をめぐる人気ルートだ。

地元にはガイド組合があって前日の午後5時までに申し込めば、1人客でも有料でガイドが案内してくれる。群馬県境に近い硯川バス停(長電バス)で、ガイドの倉田順一さん(50)と落ち合った。

まず前山サマーリフトに乗って一気に標高約1800メートルの前山山頂に降り立つ。「きょうは曇りだけどどうかな。あ、見えた。あそこが北アルプスの山々です」と倉田さん。高原に来たことを実感する。ここから緩い上り坂で標高1900メートルをめざす。

大沼池までは5キロの道のり。途中に渋池という小さな池があった。実は今、自分が歩いているトレッキング道は、江戸期か明治期か、かつて商人らが物資を運んだ交易道だったという。信州のリンゴや竹細工、コメを求め、群馬県・草津から山を越え長野県・志賀高原に入った草津商人たちには「この池がほっとする空間だった」。ここから市街へは下り坂が続き、楽しみの渋温泉(山ノ内町)も近い。渋池という名が付いたのも、渋温泉へのあこがれに由来するというのが倉田さんの解説だ。

樹皮が淡い肌色のダケカンバの森がずっと続く。シラカバと間違える人もいるが、シラカバは標高1500メートルまでが限界。それ以上高い地域だとシラカバは姿を消すのだという。

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