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正しい歯磨きの効果は 10日間続けてみると…

2011/10/7 日本経済新聞 プラスワン

ある程度、手応えを得たところで自分でできる歯磨きチェックをした。染色剤を使い、磨き残し部分を色で確かめる。“正しい歯磨き”に挑戦し始めて9日。開始前と比べると、染まった部分は明らかに減った。意を強くして翌日に再度、立花先生を訪ねた。

歯垢や歯石があると、歯と歯ぐきの境目にできる「歯周ポケット」が深くなる。ただ、歯磨きによってある程度改善が見込める。今回、10日間を経たポケットの深さを測り、挑戦前と比べて効果を確かめた。

1日1回は15分以上磨いて

結果は別表の通り。正常値の範囲(1~2ミリ)以上に深かったポケットはほとんどが1ミリ以上浅くなった。左下の歯ぐきに埋まった親知らずの手前の奥歯は8ミリが6ミリに。「これなら合格点が出せます」

立花先生は「少なくとも毎食後の歯磨きのうち1回は、15分以上かけて隅々まで磨いてほしい」という。歯磨き剤を付けた歯ブラシでざっと口内を1周、というのがこれまでの自己流。思い起こすと冷や汗がにじむ。

10日間の実績をみて、歯垢を落とす意味を再確認した。歯周病予防はこれからが本番だ。忘れずにまた来年、指導を受けようと誓った。

記者のつぶやき
「しっかり磨き」を続けると口内がさらさらサッパリし、磨かずにいられなくなる。こうなれば歯磨き指導は成功も同然。気づけば歯ブラシや歯間ブラシに凝りそうな自分がいた。80歳まで20本の歯を保つ「8020」運動が盛んだが、実際、歯が丈夫なら老後も楽しかろう。もっとも歯磨きで鏡の中の自分と毎度向き合うことに嫌気が差さなければの話だが……。
(天野賢一)

◇            ◇

20代でも8割が歯周病 ポケット内の歯垢残さない

歯周病は歯肉炎と歯周炎に大きく分かれる。歯垢の中にあるブドウ球菌、双球菌などの細菌によって歯ぐきに炎症が起きたのが歯肉炎。症状が進み、歯ぐき、歯槽骨や歯根膜まで炎症が広がったのが歯周炎だ。歯周炎が進むと歯槽骨がなくなり、歯はぐらつき、抜け落ちる。

健康な歯の歯周ポケットは1~2ミリ程度と浅い。そこに入り込んだ歯垢を残したままにすると歯周病が進み、ポケットは深く、さらに歯垢がたまりやすくなる。最近の調査では20代の8割が歯周病を患い、小学生でも4~5割は軽度の歯肉炎を中心とした歯周病という。

歯の表面の歯垢は野菜をかじることなどでも取れるが、ポケット内部の歯垢や歯石は歯科でないとなかなか取れない。

[日経プラスワン2011年10月1日付]

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