職場の「うつ」に備える ミス頻発・不眠のときは注意

職場で心の不調を訴える人が増えている。なかでもうつ病は患者数が70万人を超え、身近な病気となりつつある。うつ病はきちんと治療すれば治る病気だが、早期の発見や仕事への復帰など体の病気と違う注意点がある。自分や同僚が発症した場合に知っておきたい知識についてまとめた。

「気持ちが落ち込んで、仕事が手につかない」

「眠れない。会社にも行けない」

「生きていても仕方ない。死のうと思う」

横浜労災病院の山本晴義・勤労者メンタルヘルスセンター長は毎月600通届く相談メールに、原則24時間以内に返信する。自殺を考えるような重症な患者を救いたいとの思いに加え、漠然とした不調を訴える患者に対しても、早期の対応が重要だと考えるためだ。

うつ病はひとことでいえば「脳の疲労から起こる気分の病気」(山本センター長)。憂鬱な気分や何も楽しめない状態が長く続き、仕事や日常生活に支障が出る。最悪の場合は自殺願望が強まる。誰でもストレスが強い環境に置かれれば、発症する可能性がある。

医学的に広く使われる基準では「抑うつ気分(気分の落ち込み)」か「意欲の低下」のどちらか、または両方が2週間以上続き、さらに同時期に睡眠や食欲の乱れ、思考力の減退などがある場合にうつ病の可能性が高いとされる。