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佐賀・唐津 映画「グラン・ブルー」原点の海

2011/9/14 日本経済新聞 夕刊

展望台から見た七ツ釜。幼いジャックも同じ青を見たのだろうか

年に数回、今でもイルカが現れることがあるそうだ。「この夏もイルカの群れを見つけたので、少しだけ遊覧コースを外れて群れを追ってみた」(井上さん)。近辺は上級者向けダイビングスポットでもある。普通の人はマイヨールのように水中でイルカと戯れることはできそうにないが、運がよければ船や陸からイルカに出会えるかもしれない。

◇            ◇

かつてマイヨール一家が滞在した虹の松原は、唐津湾沿いに虹の弧のように松林が連なる。約400年前、初代唐津藩主が防風・防潮のために植林したことが始まりという。現在、全長約5キロで幅は約1キロに及ぶ。黒松を中心に約100万本が植えられており、三保の松原(静岡市)、気比の松原(福井県敦賀市)とともに日本三大松原の一つに数えられる。その大きさ、美しさを確かめるには、唐津市街地の観光スポットである唐津城の天守閣に登るのがお薦めだ。

ただ近年、松の枯死が増え、保護の機運が高まっている。七ツ釜は昔の姿を残すが、市街地に近い海辺は埋め立てなどにより、マイヨールの子供のころからは大きく変わった。

映画などにより有名になって再び唐津を訪れるようになったマイヨールはその変化に驚いたという。大河内さんは彼が「ここは天国の一角だったんだ」と話していたのを覚えている。

(編集委員 山口聡)

<旅支度>秀吉が築いた巨大な城跡も
七ツ釜を海から見る遊覧船は唐津市街地から車や路線バスで30分前後の呼子港から出航。天候によって欠航する日も珍しくないため、マリンパル呼子(電話0120・425・194)で確認を。料金は大人1500円。呼子はイカ料理や朝市でも有名。
唐津城のほか、呼子からさらに車で10分ほど走ると、豊臣秀吉が朝鮮出兵の基地として築いた名護屋城の史跡がある。そばには佐賀県立名護屋城博物館(電話0955・82・4905)があり、復元模型でその巨大さに驚かされる。入場無料。


[日本経済新聞夕刊2011年9月14日付]

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