増える独り暮らし 「最期」にどう備える

未婚者の増加や少子化など社会情勢の変化を受けて、人生の最期に臨み、家族を頼れない人が増えている。身寄りのない単身者が希望通りの最期を迎えるためには、どのような備えをすればよいのだろうか。

生前 「任意後見・代理」を活用

神奈川県在住の80代の女性は2010年、身体や判断能力が衰えた際に財産管理や入院の手続きなどを代理でしてもらうための契約を行政書士と結んだ。

夫を09年に亡くしてからは独り暮らし。子どもはなく頼れる身寄りもない。耳が不自由で日常生活に支障を来すこともあり、今後に不安を感じていた。夫の遺言書作りで世話になった行政書士に相談すると、人生の晩年に備える契約を紹介され、利用を決めた。

契約後、様々な手続きを行政書士に代行してもらえるようになった。例えば家賃を二重に引き落とされた際も行政書士が女性の代わりに連絡し、すぐに解決したという。

この女性のように、老いてから亡くなった後までを家族以外の第三者に頼る人は増えそうだ。

国勢調査をもとに計算した「生涯未婚率」(一度も結婚していない45~49歳と50~54歳の人の割合の平均値)は10年時点で男性が19.4%、女性は9.8%。25年前の1985年と比べて男性は15.5ポイント増、女性は5.4ポイント増と大幅に増えた(グラフA参照)。

少子高齢化や核家族化も身寄りのない単身者を増やす一因となっている。親子が遠く離れて暮らす例も多い。「めったに顔を合わせない子どもに面倒をかけたくない」と考える人もいる。第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部主任研究員の小谷みどりさんは「家族が中心だったセーフティーネット(安全網)が崩れつつある」と指摘する。

身寄りのない単身者は、自らの最期に自分で備える必要がある。具体的にはどんな仕組みを利用すればいいのだろう。

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