初心者におすすめの「緑のカーテン」
何でもランキング
剪定や排水溝の掃除を
つる性の植物で窓の外側を覆い、室内に差し込む日差しを遮る「緑のカーテン」が関心を集めている。電力不足が懸念される中、夏場の有効な節電対策として期待されているためだ。癒やし効果や果実を食用にできるなどの楽しみも多い。
露地に植えるのもいいが、ベランダでも挑戦できる。必要なのはプランター、種や苗、土、肥料、つるをはわせるネットなど。NPO法人「緑のカーテン応援団」によると、「緑のカーテン」がある場合とない場合の窓際の測定温度は10度程度も差があったという。
ランキングの上位を占めたのが遮光効果に加え、果実の収穫も楽しめる品種。首位のゴーヤーは選者12人のうち8人が1位に推した。「今年は特に人気が高く、品薄状態になっている」(流通関係者)という。
観賞用の植物で高得点を挙げたのは2位のアサガオ。種類が豊富で育ちも早いことが評価された。品種によって花が咲く時間帯や時期が様々に異なるので、次々と違う品種で挑戦するのも楽しい。花や葉、実、種の形がかわいらしいフウセンカズラが4位に。
「緑のカーテン」を育てるには、注意点も少なくない。まずマンションなどの場合はプランターが落下しないようにしっかり設置すること。つるが上の階にまで伸びないように剪定(せんてい)する必要もある。また排水溝が葉や土で詰まったり、避難経路や避難ハッチが隠れたりしないように日々の掃除、手入れも欠かせない。肥料や水の分量にも気をつけたい。
成功させるコツは「植物をそのまま1本で育てずに、葉が4、5枚出た段階で先端部を剪定し、枝の数を増やしてから成長させること」(金子明人さん)。そうしないと、緑が1本のラインで終わってしまい、面としてのカーテンにはなりにくい。5月末のスタートは「やや遅め」だそうだが、これから準備を急げばまだ間に合うという。
調査の方法 園芸に詳しい専門家や流通関係者ら12人に、初心者でも育てやすくて、節電にもなる「緑のカーテン」に適した品種について、評価やコメントを付けて推薦してもらい、それをもとにランキングを作成した。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。
入山満(DCMホールディングス商品統括部)▽尾崎明弘(オザキフラワーパーク代表取締役)▽甲斐徹郎(住環境プロデューサー)▽金子明人(園芸文化協会理事)▽小林弘(FUGA代表取締役)▽向坂好生(「趣味の園芸」編集長)▽佐々木秀典(日本ガーデンデザイン専門学校教諭)▽佐藤義明(アイリスオーヤマ園芸植物事業部)▽鈴木雄二(NPO法人「緑のカーテン応援団」理事長)▽玉崎弘志(ジャパンガーデンデザイナーズ協会会長)▽正木覚(環境デザイナー)▽米村浩次(花きコンサルタント)
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