野球肘、投げた時の痛みに要注意 重症なら手術も

野球はプロ選手を目指す青少年が多い。だが、様々な故障を伴いやすく、その一つが野球肘だ。ボールを投げたときに痛みを感じるなら要注意。治療の基本は投球を控えること。重症だと手首の腱(けん)や胸の骨軟骨を移植することがある。

内側型と外側型

野球肘はスポーツ障害の一つで、投球やそれに似た動作によって肘を過度に使うことで傷める。大半の患者は野球の投球で傷めるが、中には小学生がドッジボールなどで傷めることもある。

野球肘には様々なタイプがある。患部の位置によって主に内側(ないそく)型と外側(がいそく)型の2つに分類される。

内側型で最も多いのが「内側側副靱帯損傷」だ。高校球児だったサウスポーのTさん(22)は大学1年生の秋、投球時に左肘の内側が痛むため投げることができなくなった。慶応義塾大学医学部整形外科の佐藤和毅講師が診断したところ、長年の酷使で靱帯が伸びたように傷んでいた。

野球の投球動作では様々な力が肘に加わる。肘の酷使でこうした負荷がかかると、成人の場合は靱帯が伸びたように傷む。一方、肘の骨が十分に成熟していない小中学生は靱帯そのものよりも、靱帯の端が骨に付着している部分を傷めやすい。

左投げ投手のE君(14)は野球歴6年。ある試合でバッターにカーブを投げた瞬間、左肘の内側に痛みが走った。それ以後、投げると痛み、投球できなくなった。

痛む場所やレントゲン写真の画像から、内側側副靱帯が付着している肘の骨(上腕骨の下端)の一部が剥離骨折(裂離骨折)していた。「野球少年によくみられる内側側副靱帯損傷」(佐藤講師)だ。

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