「ヘッドホン難聴」にご注意、感覚毛を破壊

一般的に地下鉄の車内の騒音の大きさは90デシベルと呼ばれる。オープンエア型と呼ばれる、外の音が聞こえるタイプのヘッドホンで音楽を聴くためには、単純に考えて、これ以上の音量が必要になる。

この場合、ヘッドホンから十分な音量を得ようとすると、この音量は100デシベル近くになってしまう可能性がある。「デシベル」とは相対的な大きさを比べる単位で、100デシベルの音量は90デシベルの音量の10倍の大きさだ。

国の労働安全衛生のガイドラインなどでは、85デシベルの音を8時間以上続けて聞かないように指導しているという。

小川教授はデジタル音楽再生機や充電池の高性能化によって、長時間、音楽などを再生できるようになってきたことも、今後「ヘッドホン難聴」の症状を訴える人が増える原因になる恐れがあると指摘する。

「昔のように、カセットテープを再生する機器ならば、片面の再生が終わったときに小休止……というように、わずかでも耳を休ませる時間があったのに」と小川教授。

ヘッドホンで大音量を聴き続けると必ず難聴になるのか。実は、ヘッドホンを使っている人の聴覚の変化を数千人から万人単位で数十年にわたって調査した例は乏しい。しかし、工場など大きな騒音の中で、耳を保護することなく勤務を続けた場合、50~60歳代になって、難聴になる人が多いという傾向は専門医の間では知られた事実だ。

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