「ヘッドホン難聴」にご注意、感覚毛を破壊

ヘッドホンを使い大音量で音楽などを長時間聴き続けると、耳が聞こえなくなる「ヘッドホン難聴」になる恐れがある。携帯型の音楽再生機やゲーム機の普及、携帯電話の音楽再生機能が一般化したことで、日常的にヘッドホンを使う機会が増えている。健全な聴覚を維持するためには、適切な使い方が必要だと専門家らは指摘している。

「大きな音を聞き続けていると、耳の中の有毛細胞が破壊されてしまい、聴覚が損なわれることがある」と、慶応大学医学部耳鼻咽喉(いんこう)科の小川郁教授は説明する。

有毛細胞は、耳の奥、内耳の中にある。細胞の先端には「感覚毛」があり、この感覚毛が音の振動で揺れることで、私たちは音を認識している。

聴力は回復せず

有毛細胞の感覚毛は、とても繊細だという。大きな音によって、傷ついたり、抜けたりすると、音が聞こえなくなる。

「一度傷ついた感覚毛や有毛細胞が再生することはない。つまり、失われた聴力を回復するのはほとんど不可能」と小川教授は警告する。

ヘッドホンからの音漏れは、いつも電車の中での迷惑行為の上位に挙げられ、日本民営鉄道協会の2010年度調査では4位だった。日常的に気になるものの一つで、大きな音量は、周囲にいる人の迷惑になるだけではなく、ヘッドホンを使っているその人の聴覚を損なっているのだ。

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