被災者にどう接する 感情の変化に理解を

東日本大震災では被災者の県外への避難や集団での移住の動きも出始め、新たに住まいとなった場所でボランティアらが被災者と接する機会が増えている。今後、支援のために被災地に入る人も、かなりの数に上るだろう。心身ともに多大なストレスを抱えた被災者と接する時に、どんな点に気を配ればよいのか。専門家の話をまとめた。
被災者には言葉にできないつらい体験をした人も多い(15日、宮城県気仙沼市)

東京都立中部総合精神保健福祉センターは冊子「災害時の『こころのケア』の手引き」を発行している。保健所や市区町村などの職員を対象にしているが、一般の人にも参考になる内容だ。

それによると、被災者の心理的経過は4つの時期に分けられる。災害直後の「茫然(ぼうぜん)自失期」から、被災者同士が強い連帯感で結ばれる「ハネムーン期」、直後の混乱が収まりはじめ、被災者の不満が噴出する「幻滅期」を経て、復旧が進み、生活のめどが立ち始めるころの「再建期」に至る。

長引く避難生活で被災者は心身とも多大なストレスを抱える(12日、福島県南相馬市)

今は日本全体が、被災者のために何ができるかを考え、愛他精神が広がっている。その一方で、被災者はかなり大きなストレスを抱え込んでいる。

同センターの井上悟・保健福祉部長は被災者のためにボランティアや一般の人ができることとして、「気がめいって何をする気も起きない人に、日常の困り事を手伝うような気持ちで接するのがいいのではないか」と話す。