ウナギの卵発見ってすごいことなの?

「天然ウナギの卵が世界で初めて見つかったらしいわね」。新聞を読んだお母さんが顔を上げると、ケイちゃんが「卵がそんなに珍しいの? イクラもタラコも魚の卵だよね」と、不思議そうな顔をした。すると、お父さんが問題を出してきた。「ウナギはどこで卵を産むか知ってる?」


2500キロのかなた、謎だらけの産卵

発見された天然のニホンウナギの卵(東大提供)

ニッくん ウナギって川にいる魚だから、川じゃないの?

お父さん 残念。そうじゃないんだ。回遊魚って知ってるかな?

ケイちゃん マグロとかサンマみたいに、遠くの海に行って、季節が変わると戻ってくる魚だよね。

お父さん ウナギもその仲間。その中でも「通し回遊魚」といって、海と川を行き来して暮らすんだ。サケとかアユと同じだね。塩水と真水と両方で生きられるんだ。

ケイちゃん サケは川で産卵するよね。生まれた川に戻って産むって。

お父さん ウナギはその逆なんだ。海で生まれ、川で育って、海に戻って産卵する。しかも、日本から遠く離れた海で産むから調べるのがたいへんなんだ。

ニッくん 遠くってどれくらい?

お父さん 日本から2500キロ離れた太平洋のマリアナ諸島付近だよ。しかも、とても狭い海域で産卵することが分かっていて、日本の調査船もその周辺でずっと卵を探していたんだ。

ケイちゃん そんな遠くの海まで行って、ウナギはどうやって卵を産む場所を見つけるのかなあ。

お母さん あのあたりの海には「海山(かいざん)」という海中の山があって、それを目印に集まるらしいわ。しかも産卵は春から夏の新月の晩だけなの。そんなことがこれまでの研究で少しずつわかってきたのよ。

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