有料レジ袋、どこまで広がった?

海外でも対応二分

「重要なのはレジ袋を減らすことで、すべての店で有料化が最善と考えているわけではありません」と小沢さん。ドライブ中や会社帰りに立ち寄る人の多いコンビニエンスストアでは、エコバッグを持たない買い物客が多く、レジ袋の有料化がなじまないという。

三菱総合研究所の遠藤峻さんが面白い情報をくれた。「海外では法律で有料化を決めた国もあります」。中国では08年からレジ袋の無料配布が禁止され、日本円で3~5円で売るスーパーが多い。レジ袋を渡す時に課税する国もある。

一方で英国やドイツは法規制や課税を検討したがまとまらず、小売店の自主的な取り組みに委ねることになった。「日本でも地域の実情に合わせて進めているといえるでしょうね」と遠藤さんは締めくくった。

「同じ目的を達成するにも色々なやり方があるんだね」。報告を終えた章司がつぶやくと、詩音がいたずらっぽく言った。「学校の勉強も同じよ。テストの成績でガミガミ言われるより、ご褒美をくれた方がよっぽどやる気が出るのになぁ」

(山川公生)

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<ケイザイのりくつ>温暖化ガス、家庭の排出削減急務

温暖化防止が国際的な課題となる中、日本が1年に出す温暖化ガスは2008年度は1990年度より1.6%増えた。特に家庭の排出量が34%も膨らんだ。

国内のレジ袋使用量は年間約300億枚。業界団体のプラスチック処理促進協会によると、1枚(大型、10グラム)のレジ袋の製造から焼却までに出る二酸化炭素の量は46.5グラム。レジ袋を全廃すると日本全体の0.1%、150万トンを削減できる計算だ。

省エネや環境対策は細かい努力の積み重ね。企業はレジ袋削減にとどまらず「毎日の買い物で環境への関心が高まる」(イオン)ことも期待している。

[日経プラスワン2010年11月27日付]

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