手帳を使って夢に向かおう

「方法は3つ」と小山さん。1つ目は、やらなければいけないことをすべて「To Doリスト」として手帳に書き出し、頭から追い出す。「手帳に書くのは、やることを覚えておくためではなく、今やらなくてもいいことを忘れるため。書いた瞬間に、もう忘れていいので安心し、頭がスッキリする」。だからフロー状態に入りやすくなるというわけだ。

2つ目は、「自分へのアポイントを取る」。例えば、年末に大きなプレゼンテーションが控えているとしよう。ほかの仕事をしていてもプレゼンの準備が気になって集中できない。それを避けるために、準備にかかる時間を見積もり、あらかじめスケジュールの中に自分へのアポを入れてしまう。

10時間かかりそうなら、来週と再来週の月曜に2時間、水曜に3時間といった具合。スケジュールを入れた瞬間に、「この作業はこの時にやればいい」と安心する。「明日やることを今日考えないことがポイントだ」

3つ目は、動かせない予定の前に重要な作業を入れる。人は時間制限があるとフロー状態に入りやすい。昼休みや人との約束の時刻が近づくとそれまでに終わらせようと集中力が高まる。この「締め切り効果」を利用するとよい。

経済評論家の勝間和代さんは10年以上、市販の手帳をあれこれ使い、時間管理術を試行錯誤。ついに手帳を自作し、「人生戦略手帳」と名付けて発売した。勝間さんは手帳を「人生の司令塔」と定義する。「手帳は単に予定を書くものではない。限りある時間を有効に活用し、人生の目標を達成するための羅針盤だ」

まず目標を立てる際にコツがあるという。初めに人生の大目標を設定する。自分は人生を通して何をするのか、自分の存在意義は何なのか、じっくり考えて手帳に書く。その大目標から考えて長期(10~20年先)、中期(3~5年先)の目標を設定。1年以内の短期目標は四半期ごとに設定する。長期、中期、短期目標は具体的でなければいけない。目標の立て方を表にまとめたので参考にしてほしい。

短期目標はその都度、月次、週次、1日の計画にブレークダウンして手帳のスケジュール欄に書き込む。これを着実に実行していけば、目標は達成できるはずなのだが、途中で挫折する人も多い。「続けるコツがある」と勝間さん。毎日必ず成果を測ることだ。計画がどのくらいできたか、一日の終わりに振り返って評価し、ズレや気づいたことを手帳に書く。これをしないと成果を実感できないので、やる気を失う。

上手に手帳を活用し、新年のスタートダッシュに備えよう。

(ライター 上田真緒)

[日経プラスワン2010年11月6日付]

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