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温泉卵を上手に作るコツ 土鍋でとろり甘く

2010/10/29 日本経済新聞 プラスワン

黄身は半熟、白身はとろ~り。温泉地の旅館の食事で、温泉卵の小鉢が出るとうれしくなる記者(43)。ダシじょうゆとの相性がなんともいえない。文字通り、温泉のお湯で温めて作ることが由来とされるが、わざわざ出かけなくても温泉気分の味わいを楽しみたい。自宅にある道具で作れるものか、試してみた。

自宅でもできる、とろ~りおいしい温泉卵

「フランスにある日本政府機関でパーティー料理を調理していたころ、温泉卵を使ったらそれは何か、とよく質問されました」。そう振り返るのは辻調理師専門学校のグループ校「エコール辻 大阪」の日本料理教授、橋本宣勝さん。

欧米ではなじみが薄い温泉卵。米国では生卵を割りお湯の中に入れて作るポーチドエッグが一般的だが、温泉卵より白身は硬めで黄身がとろりとしている。

さて、その作り方。ゆで卵は沸騰したお湯で作るが、温泉地で湯につけてある卵を見ると、ぐつぐつと煮え立ってはいない。

黄身が半熟で、白身がしっかり固まったのが半熟卵。一方、温泉卵は白身がとろりとしている。女子栄養大学短期大学部の豊満美峰子准教授に聞くと、温泉卵ができるからくりは「卵白と卵黄が固まる温度が違うから」だという。

「卵黄はおおむね65度で、卵白はそれより高い70度ぐらいで固まり出す。この温度の差に注目すると、理屈の上では、70度前後で20分程度加熱すれば温泉卵ができる」(豊満さん)

70度前後で20分程度。「答え」を聞いた気になったが、実はその状態を作ることが難しい。温泉卵といっても、温泉地によっては湯の温度が高すぎて半熟卵になっているところもある。家で作るとしても、70度を保てるように火力を調節するのはかなり難しい。

そこで、知恵を借りようと訪ねたのは料理研究家の町田えり子さん。一般的なステンレス鍋を使い、いかに適温を保つかを一緒に試してみた。

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