温泉卵を上手に作るコツ土鍋でとろり甘く

ただ、わざわざ袋から出し入れするのは少し面倒。鍋に入れた湯加減だけでうまくいけば、その方が簡単だ。試したホーロー鍋と土鍋は最初の85度から70度前後まで湯温が下がったが、土鍋は15分、ホーロー鍋は18分程度で取り出した卵がいい感じの温泉卵になった。個人的には、土鍋でできた卵に甘みを感じた。これは土鍋が加熱後に放つ遠赤外線の効果だろうか。

ただし、いずれの鍋も、80度の湯温でスタートすると冷蔵卵はいつまでたっても温泉卵にならず、生卵に近い状態だった。

一方、カップめん容器に皿でフタをする方法では保温がいまひとつ。冷蔵卵ではいくら待っても温泉卵にならなかったが、常温卵を使い沸騰水をそのまま使うと20分でできた。

電子レンジは白身固まる

電子レンジでは、直径10センチ程度の深めのおわんに卵を割り入れ、黄身にようじで5カ所に穴を開けて、大さじ3杯の水をたらしてから加熱した。黄身に穴を開けるのは、レンジ内で黄身の膜が破れるのを防ぐためだ。電力は500ワットと600ワット、時間は40、50、60秒をそれぞれ試したが、どれも白身が固まってしまいうまくいかなかった。

魔法瓶や鍋でうまくできた温泉卵は、町田さんに教わったたれと青ネギをかけて味わった。たれは、かつお節と昆布で作っただしに、しょうゆと酒を少々入れると辛口に。みりんを加えれば甘口になる。

温泉卵や半熟卵は、生卵やゆで卵、卵焼きと比べて消化がよいという話も女子栄養大の豊満さんから聞いた。自分でつくった達成感も加わり、なかなかの“温泉気分”。次は風呂上がりに楽しみたいと思った。

記者のつぶやき
温泉卵は白身が柔らかいので、殻をむくのが難しい。細心の注意を払いながら殻全体に細かいひびを入れ、卵の固まりが抜け出るくらい殻をむいたら、皿に近づけてそっと中身を落とす。うまくいくと、ちょっとした達成感を味わえる。
「常温の卵だと殻をむきにくいが、冷蔵しておくと簡単」と町田さん。殻むきが成功するかどうかは、最初の卵の温度にかかっている。
(稲川哲浩)

[日経プラスワン2010年10月23日付]

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