デジタル一眼 初心者にこの一台
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安く軽く簡単にプロ気分
レンズが交換できる「デジタル一眼カメラ」の低価格化が進み、コンパクト型からの買い替えが進んでいる。初めて使うのにおすすめのデジタル一眼を専門家に選んでもらった。
買う前にまず押さえておきたいのが、同じデジタル一眼でも機構上、2タイプあることだ。一つは「一眼レフ」と呼ぶレンズと受光センサーの間に反射鏡(レフ)があるタイプ。ファインダーが付いており、重めだが、対象物を追いやすく、ピントも素早く合う。
2年前に登場したのが反射鏡のない「ミラーレス」タイプ。ファインダーが付いていない機種が多く、ピントの素早さは一眼レフにわずかに譲るものの、小型で軽い。3、4、7、8、10位がこのタイプだ。
操作はタイプを問わず簡単になっており、知識がなくても高度な撮影テクニックが駆使できる。1、3、4、6位では背景のぼかし度合いをスライド操作で設定できる。価格も安くなっており、7製品は18~55ミリなどの標準ズームレンズ付きで5万~8万円だ。
そうした中で1位になったのが、キヤノンの一眼レフ「イオス キス X4」。初心者向けデジタル一眼の先駆け「イオス キス」の7代目で、10人中4人が1位に推した。歴史が長いシリーズだけに使いやすく、高画素を生かした高い表現力に加え、どんな状況でも画質が粗くなりにくく「場面を選ばず、満足のいく仕上がりで撮影できる」(高田学也さん)という。
2位には10位中で連写性能が最も高い機種、3位には最も軽い機種が入った。撮影用途と各機種の特徴を照らし合わせるとともに、手になじむかどうかなど、実際に触ってから買うことが大切だ。
交換レンズを買う場合も注意が必要だ。他社製レンズを使えるカメラも少なくないが、それが原因で故障が起きた場合、保証の対象外になることが多い。
家電会社が躍進、ミラーレス半数
「何でもランキング」は3年前も同じテーマで掲載。代替わりし、同じ機種はないが、前回はカメラメーカーの製品でほぼ占められ、ミラーレス型はまだなかった。価格帯は6万~20万円と幅があった。今回の1位は前回1位だった機種の後継機だったが、ソニーやパナソニックなど家電メーカーが躍進し、ミラーレス型が半分を占めた。
調査の方法 10月上旬に購入できる20万円台以下の31機種が対象。「操作のしやすさ」「色々な場面で思い通りの写真が撮れるか」などを考慮しながら、コンパクト型の利用者が初めて買うのに向く機種を選んでもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。
東俊治(ビックカメラ池袋東口カメラ館副店長)▽出雲井亨(テクニカルライター)▽荻窪圭(デジカメライター)▽川上義哉(「デジタルカメラマガジン」編集長)▽河原塚英信(「ベスト・ギア」編集者)▽高田学也(「日経パソコン」記者)▽野尻秀和(ヨドバシカメラ商品事業部)▽道越一郎(BCNエグゼクティブアナリスト)▽山田久美夫(デジタルカメラ情報サイト「DigitalCamera.jp」主宰・写真家)▽山田寿(ヤマダ電機広報部部長)
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