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肌がかさつく、やる気が出ない… 甲状腺のチェックを

2010/10/6 日本経済新聞 プラスワン

低い平熱、しつこい冷え症、食欲不振なのに体重が増え、やる気が起きない……。季節の変わり目だからと、こんな体のサインを見逃してはいないだろうか。更年期障害や年のせいと思っている人も多いが、実は甲状腺の機能が低下しているのかもしれない。一般の健康診断の検査対象ではないので健診ではわからない。現在、日本では500万人がなんらかの甲状腺の病気を患っているといい、中でも最も多いのが甲状腺機能低下症だ。
甲状腺はのど仏の下あたりに位置する(東京・渋谷の伊藤病院)

「甲状腺」の名称は知っていても、その働きまで正確に分かる人は少ないのではないか。甲状腺は鎖骨の上、のど仏の下あたりに位置するチョウが羽を広げたような形の内分泌器官。通常なら成人で15~20グラム程度でやわらかく、指で触ってもわからない。

橋本病の患者多く

その甲状腺が分泌しているのが、代謝を調節している甲状腺ホルモン。子どもの成長や発育に関与するほか、自律神経の交感神経を活発にする働きがある。「いわば体の元気をつかさどっている」と甲状腺疾患専門病院の伊藤病院(東京・渋谷)の伊藤公一院長は説明する。

だから甲状腺の機能が過剰になるバセドー病だと、動悸(どうき)が激しく、手足が震えたり体重が減少したりする。逆に橋本病のように機能が低下すると、新陳代謝が低下して冷え症で無気力になり、食欲が衰えるなどの症状が出る。

バセドー病に比べてあまり知られていないが、患者数が多いのが後者の甲状腺機能低下症、主に橋本病だ。

橋本病は甲状腺に慢性の炎症が起きるためにホルモンの合成や分泌が低下してしまう自己免疫疾患の一種だという。炎症があってもホルモンは低下せず、病に気づいていないという患者も多い。全体の70%は「潜在性自己免疫性甲状腺炎」で、症状が表れないためだ。

ただ、病気が進んで放置していると甲状腺が腫れたり、リンパ球が甲状腺を破壊するために機能低下症のさまざまな症状が表れたりする。

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