悪徳商法から身を守れ 知っておきたい自衛策

消費者保護を強化した改正特定商取引法(特商法)、改正割賦販売法(割販法)の施行(2009年12月1日)から約10カ月。消費者関連法の規制強化で消費相談窓口に寄せられる相談件数は減少傾向にあるものの、新たな悪質商法が手を替え品を替え現れ、被害は後を絶たない。消費者として法律のポイントを押さえ、自衛につなげよう。

今年12月からはクレジットカードの買い物枠の一部に上限が設定される

「美容に関するアンケートに答えてください」。今年5月、都内に住む学生のAさん(女性、20代)は東京・町田駅付近で、女性に声を掛けられた。アンケートに協力すると言うと、女性はAさんを近くの雑居ビルの中の美容医療クリニックに連れていった。

女性は「無料モニターを募集している」「通常30万~50万円かかる施術が無料になる」などと勧誘。Aさんがモニターを引き受けることにすると、翌日「施術は無料で受けてもらうが、カルテはゼロ円では作れない。後で返金するので一度入金してほしい」などと言われた。そして、消費者金融でキャッシングのカードを作らされ、返金されるメドもないのに30万円を支払う羽目になった。

Aさんは消費者センターに相談し、クーリングオフの手続きをとった。東京都は今月、この業者に対して12カ月の業務停止を命じた。改正特商法で美容医療が同法の規制対象になってから、全国で初めての処分だ。この業者は「販売目的隠匿」「不実告知」「虚偽記載」など、幾つもの法令を犯していた。

相談は減少傾向

全国の消費生活センターに寄せられた訪問販売、通信販売などの相談件数は減少する傾向にある(グラフA)。しかし、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会の唯根妙子・消費者相談室長は「不安感や射幸心をあおって商品を売るなど、消費者心理につけ込む商法が増えてきた」と警告する。

最近では地デジ化や省エネ化に関連した工事のトラブルも増加。地デジ化のためには屋根の補強が必要などと言って、不必要な工事まで行うリフォーム詐欺のような手口だという。