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安心・安全

外出時に災害、持ち物で備え 「財布に5万円以上」理想だが…

2010/9/30 日本経済新聞 朝刊

交通機関がストップし、5~6時間かけて自宅まで歩いて帰った経験を持つという千葉県の女性(41)は「空腹だと落ち着いて対処できなくなるが、持っていたチョコレートで空腹を紛らわせ、無事帰宅できた」。今年の夏は熱中症対策にペットボトルや水筒を持ち歩く人が増えたが、災害対策にも役立つ。

地震などで電車などの公共交通機関がマヒした場合、徒歩で自宅に帰るための「帰宅支援マップ」は書店などで購入できるほか、ウェブサイトから入手できるものもある。できれば会社などから自宅までのルートを一度下見して、落下物などの危険や災害時に通行できなくなりそうな細い道などを確認しておくといいだろう。長距離を歩いても疲れないよう、スニーカーなどの歩きやすい靴も用意しておきたい。

「帰宅支援ステーション」に指定されているコンビニエンスストアやガソリンスタンドなどでは、災害時に水道水やトイレの提供、地図などの道路情報などが受けられる(写真参照)。ステッカーが目印だが、「アルバイト店員などで対応が十分でない場合もある」(細川氏)。自前である程度は対応できるよう備えておいた方がいいだろう。

(小国由美子)

◇      ◇

市民防災研究所の細川顕司事務局長の話 防災対策は一般論で語られることが多いが、本来は一人ひとり違う。自分の行動範囲をイメージし、最低限必要な備えをすべきだ。外出先では、自宅まで歩いて帰ることを考えて、歩きやすい靴と最低限の現金、飲料水などを用意すればいいだろう。フェースタオルは汗などをふくほか、首に巻けば防寒になるなど、使い回しがきくので便利だ。

災害に備えて特別なことをするよりも、日常生活のサイクルに組み入れてしまう方がいい。非常食など普段食べないものを用意しても、賞味期限切れでいざという時に使えなくなってしまっては意味がない。また、災害対策に100点はあり得ない。60点くらいを目標に、今よりも一歩でも前進したらいいという心構えで取り組む方が長続きする。

[日本経済新聞朝刊2010年9月26日付]

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