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宇宙飛行士に学ぶ「乗り物酔い」克服法

2010/9/3 日本経済新聞 プラスワン

残暑を乗りきれば秋の行楽シーズンだ。旅行に出かけたいが乗り物酔いが心配という人もいるのでは。最近では宇宙飛行士に起こる宇宙酔いの研究などを通じて、乗り物酔いが起こるメカニズムが解明されつつあり、その成果を応用した乗り物酔い克服法を紹介する。
十分な睡眠など乗車前にも準備を

江戸時代の物語には駕籠(かご)に乗った人が気持ち悪くなる駕籠酔いのエピソードがよく出てくる。同様に欧米には馬車酔いの話があり、タイにはなんと「象酔い」という言葉がある。

東京厚生年金病院耳鼻咽喉(いんこう)科の石井正則部長は「人類が自分の足で歩かずに移動する方法を見つけたときから乗り物酔いは存在した」と話す。石井部長は、米航空宇宙局(NASA)による宇宙飛行士の宇宙酔い研究にも参加し、その成果から乗り物に酔うメカニズムがかなり説明できるようになったという。

感覚のズレが発生

石井部長によれば、乗り物酔いにはいくつかの段階がある。第1段階は脳に生じる感覚のズレだ。人は体を動かしたときの状況を目(視覚)で確認するほか、耳の奥にある内耳という器官でキャッチしている。普通は、その両者の情報は一致しているが、車に乗り、突然カーブや急停車があると、目では確認してないはずの力が内耳に加わる。

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