親子で楽しめるクッキングトイ
何でもランキング
くるくる回転 楽しいな
夏休みは親子の会話が多くなる時期。お菓子やスナックといった食べ物を実際に作ることができる料理玩具、クッキングトイには、子どもだけでなく大人もつい引き込まれてしまう魅力がある。玩具を扱う小売店の担当者や料理研究家、玩具専門家に、親子で楽しめるおすすめの商品を選んでもらった。
上位10商品をながめると、キーワードとして浮かび上がるのが「くるくる」という動作。ハンドルやローラーを回して作るものが6つあった。「回転させる動きは幼児もできて楽しい。作る過程のなかでも、子どもたちが大好きな作業」と、子ども向け料理教室を主宰する鈴木真由美さんは話す。
コンロやオーブンの代わりに、電子レンジを利用する商品も多い。このため、例えばたい焼きでも焼き上がりのパリッとした食感までは表現できない。だが、小さな子どもでも安全に扱えるようにという玩具ゆえの工夫だ。
10商品の中で唯一、温度調節をしながらオーブンで焼き上げるのが「はじめてマカロン」。生地を作る過程も含めハードルは低くないが、色々な形にしたり表面を飾り付けたりして楽しめる。
クッキングトイを使った"料理"にも難しさがある。型に流し込んだ生地の量が多すぎてはじけたり、指示通り加熱したつもりがうまく膨らまなかったり、逆に焦げてしまったり……。慣れるまでは失敗することもある。ちょっとした条件の違いで出来が左右されるという点は、本物の料理と変わらないだろう。
「教室の子どもたちを見ていると、自分が食べたいという気持ちと同じぐらい、家族や仲のいい人に『おいしい』と言ってもらいたくて料理を頑張る」と鈴木さん。クッキングトイに触れることで、作る楽しみに加え、完成品を誰かにプレゼントする楽しみが加わるかもしれない。
元祖はホットケーキ作る商品
人気クッキングトイの元祖は1969年に登場した「ママ・レンジ」。直径10センチほどのホットケーキが作れるとあって爆発的にヒット。「ママ・ケーキ」などもシリーズ化された。
市場が再び脚光を浴びたのが2007年。きっかけはバンダイの「のりまきまっきー」だ。ご飯と具、のりをセットしハンドルを回すだけで作れる簡単さで大ヒット。後続の「ふとまきまっきー」は「キャラ弁作りに便利と主婦にも人気」(バンダイ)だ。
10万個で大ヒットといわれる玩具業界。08~09年にはクッキングトイの新製品が相次ぎ、電子レンジで生キャラメルが作れる「生キャラメルポット」(タカラトミー)や「くるりんアイスクリン」(セガトイズ)がヒットした。
調査の方法 クッキングトイの品ぞろえが多い小売店に、親子で楽しめるおすすめの商品を挙げてもらい1次選定。それらを5人の専門家が実際に使用し「親子で楽しめる」という観点から10位までを選んだ。選者は次の通り(敬称略、五十音順)
<小売店>荒井俊樹(ビックカメラ有楽町店本館おもちゃコーナー責任者)▽楠田喜三男(キデイランド原宿店玩具統括マネージャー)▽小堀結可(博品館TOY PARK広報担当)▽戸沢浩(東急ハンズMD企画部バイヤー)▽日本トイザらス
<使用テスト参加者>石井今日子(東京おもちゃ美術館チーフディレクター)▽鈴木真由美(子ども料理研究家)▽高松京子(辻学園食産事業部、管理栄養士)▽滝村雅晴(パパ料理研究家)▽堀内ひとみ(お菓子研究家、フードコーディネーター)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。